Xilinxの日本法人であるザイリンクスは6月27日、東京都内で事業戦略説明会を実施した。Xilinxの産業/ビジョン/医療機器マーケット担当ダイレクター、Chetan Khona氏は、「産業、医療機器分野を、Xilinxで第3位の事業規模にしていく」と話し、インダストリアルIoT(モノのインターネット)やヘルスケアIoTにおける同社の事業戦略を説明した。
Xilinxの日本法人であるザイリンクスは6月27日、東京都内で事業戦略説明会を実施した。Xilinxの産業/ビジョン/医療機器マーケット担当ダイレクター、Chetan Khona氏は、「産業、医療機器分野を、Xilinxで第3位の事業規模にしていく」と話し、インダストリアルIoT(モノのインターネット)やヘルスケアIoTにおける同社の事業戦略を説明した。
Xilinxでは、広範囲な市場で製品を展開しているが、Khona氏によると、同社の事業全体の中で、産業、医療機器の分野は4番目の規模を誇る「戦略的に重要な市場」で、特にインダストリアルIoTとヘルスケアIoT市場について、今後さらに拡大していく分野として注目しているという。
Khona氏は説明の中で、現在、世界で1日に生成されるデータは2.5エクサバイトで、全世界に存在するデータの90%は過去2年の間に生成されているなど、「データの爆発的な増加が起きている」という調査結果を紹介。こうしたデータを活用していくことができれば、「インダストリアルIoTとヘルスケアIoTにおいて大きなメリットとなる」と強調した。
一方で、プライバシーの問題や長期的なセキュリティなど、さまざまな課題も生じることにも言及した上で、Khona氏は、同社の製品の採用が広がる理由として、ハードウェア/ソフトウェアがプログラマブルであり迅速な市場展開を可能とする「適応性」と、エッジやクラウドなど、ケースに応じてコンピューティングリソースを最適な形で配置することができる「インテリジェンス」、そして、共通のインタフェースが利用でき、幅広い要件に対応もできる「スケーラビリティ」を挙げた。
Khona氏は、特に、「スケーラビリティ」が最も大きな理由だと強調。従来は、開発プロジェクトごとにCPUやOS、ネットワーク接続などが異なる状況が珍しくなかったが、IoTによって複雑化が進むシステムにおいては、IT(情報技術)、OT(制御技術)、クラウド開発者が同様のアーキテクチャで作業することが効果的だと説明し、その対応する手段として、プログラマブルSoC(System on Chip)の「ZYNQ」や「ZYNQ Ultrascale+」が評価されていると述べた。
実際に、同社では近年、産業/ビジョン/医療機器分野での売上高成長率が2.5倍と急伸しているが、これはZYNQやZYNQ Ultrascale+の投入による効果だといい、Khona氏は、「この劇的な伸びは、さらに加速すると予測している」とも話していた。
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