最新SiCデバイスや独自の電源技術を展示 ローム：CEATEC 2019事前情報

2019年10月15〜18日にかけて、「CEATEC 2019」が千葉・幕張メッセで開催される。ロームは、「MOVE FORWARD WITH OUR SEMICONDUCTORS」をテーマに、自動車向けの最新のSiCデバイスや車載ソリューション、ユニークな電源技術「Nanoシリーズ」などを展示する。

[EE Times Japan]

「CEATEC 2019」が10月15日に開幕

　2019年10月15〜18日にかけて、「CEATEC 2019」が千葉・幕張メッセで開催される。2016年からのテーマである「CPS（サイバーフィジカルシステム）／IoT（モノのインターネット）の展示会」が、ことしも採用されている。

　CEATEC 2019の開催に先立ち、アイティメディアの製造業向け5媒体であるEE Times Japan、EDN Japan、MONOist、スマートジャパン、BUILTは、特設ページを設け、注目企業の見どころや新製品リリースなどの事前情報を紹介していく。

　今回は、ロームの出展内容を紹介する。

「MOVE FORWARD WITH OUR SEMICONDUCTORS」

　CEATEC 2019におけるロームのテーマは「MOVE FORWARD WITH OUR SEMICONDUCTORS」だ。

　経済発展と社会的課題の解決を両立する「Society 5.0」実現に向けて、CPS／IoT（モノのインターネット）をキーワードに、新しい技術やサービスがいろいろな分野で生まれている。ロームは、「社会課題を解決する技術革新のカギを握るのは、デバイスレベルでの『省電力化』『小型化』『安全・安心』の実現、そして課題解決に向けて来場者と一緒に取り組むことだと考えている」と述べる。

　今回は、自動車向けの最新技術の他、電気自動車（xEV）に最適なSiCを中心とした最新のパワーソリューションを展示する。また、産業・IoT分野に向けては、センサーや無線通信デバイスなどを活用して物流課題を解決するソリューションを展示する予定だ。

ロームのブースイメージ（クリックで拡大）

コックピット型デモを完全リニューアル

　ブースは、「SiCソリューション」「車載ソリューション」「アナログ・モータ」「センサ・無線」の5つのコーナーに分けて展示を行う。

　中でも見どころは、ロームが注力する自動車分野にフォーカスした「SiCソリューション」「車載ソリューション」のコーナーだ。「SiCソリューション」では、xEVの普及でさらに注目を集めるSiCデバイスの最新ソリューションと採用事例を展示。「車載ソリューション」では、安全・快適に向けて、ロームの豊富な車載半導体を搭載したコックピット型デモを完全リニューアルし、実用化が期待される最新機能を紹介する。

　また、ロームのアナログ半導体技術を結集した「アナログ・モータ」コーナーでは、ノイズを受けても誤動作しないリニアICシリーズや、独自に開発したユニークな電源技術「Nanoシリーズ」の第三弾となる「Nano Cap」を初披露する（関連記事：「LDOで“コンデンサー不要”に、ロームの「NanoCap」」）。

　産業機器・IoT分野では、「センサ・無線」のコーナーに注目してほしい。超高速印字が可能なプリントヘッドを使用したラベル印刷をはじめ、センサーや無線通信デバイスなど豊富なデバイスを活用したスマート物流ソリューションを「印刷」「保管」「仕分け」「出荷」に分けて紹介する。

アイデアコンテストの優秀作品なども見られる

　オープンイノベーション活動では、ロームのIoT向けデバイスを活用して、モノづくりに携わるエンジニアやクリエイターの、“遊びゴコロ”あふれるアイデアをカタチにしたデモ展示も実施する。その他、ロームのモノづくりサポートへの原点とも言える飛行体開発の「ORIZURU Project」や、「例年大きな反響をいただく」（ローム）という、ことしで4回目の開催となるアイデアコンテスト「ROHM OPEN HACK CHALLENGE」の優秀作品も、併せて展示する。

　自動車分野を成長の柱に据えているロームは、「xEVや自動運転などの技術革新が目覚しく、新たな半導体需要が生まれている」と述べる。さらに、「自動車の電装化が進む中で、省電力化、小型化、安全・安心に加えて重要となるのは、品質と精度（精密さ）だと考えている。ロームは、より一層、品質、精度にこだわった生産体制の確立を進めるとともに、SiCを中心とするパワーデバイスやアナログICなど、デバイス技術のブレークスルーを行い、自動車の技術革新をサポートしていく」と強調した。

ロームの出展概要（クリックで拡大）

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