インドは現在、国内で100のスマートシティーを実現するという政府目標を遂行中だが、4000のスマートビレッジやスマートタウン、スマートシティーの実現に向けて、プログラムの第2フェーズである「Smart City Mission 2.0」の施行を検討しているという。
インドは現在、国内で100のスマートシティーを実現するという政府目標を遂行中だが、4000のスマートビレッジやスマートタウン、スマートシティーの実現に向けて、プログラムの第2フェーズである「Smart City Mission 2.0」の施行を検討しているという。
これには、ネットワークと、チップやデバイス、アプリケーション、サービスなどのエコシステムの両方で十分な投資が必要となる。2019年10月17日(現地時間)にインドのニューデリーで開催された国際会議「LoRaWAN Live」では、スマート水道メーターやスマート農業、スマートパーキングなど展開について発表された。「スマートで持続可能な地球のためのスマートテクノロジー」というテーマの下、LoRaWANエコシステムのメンバー企業が自社のプロジェクトや課題を紹介した。
同会議はLoRaWANエコシステムを中心とした発表だったが、インドの携帯電話ネットワーク事業者は独自のIoT(モノのインターネット)ネットワークやプラットフォームの国内構築に熱心に取り組んでいる。例えば、インドのReliance Industriesのチェアマン兼マネージングディレクターを務めるMukesh Ambani氏は最近、2020年1月にインド全域でNB(Narrow Band)-IoTプラットフォームの商用立ち上げを計画していると発表した。同社は、2年以内に少なくとも10億台のIoTデバイスをインターネットに接続できるようにする予定だという。Bharti AirtelやVodafone Ideaなどの他の通信事業者も、NB-IoTネットワークの展開を計画している。
インド電気通信局の副局長でIoT部門の責任者を務めるSushil Kumar氏はLoRaWAN Liveで、「2026年までに、インドに少なくとも80億台のコネクテッドデバイスを導入する」と述べ、「インドには、スマートシティープロジェクトの実施に向けて利用可能なさまざまなLPWAN(Low Power Wide Area Network)がある」と強調した。
同氏によると、既に(865M〜867MHzの)2MHzの帯域幅が利用可能で、(920M〜925MHzの)6MHzの帯域幅も承認されているという。同氏は、LoRaWANやNB-IoT、5G(第5世代移動通信)などさまざまな規格について説明し、「1つの標準規格だけでは(さまざまなアプリケーションを)実現できない」と強調した。
これは、LoRa Alliance のCEO(最高経営責任者)兼会長を務めるDonna Moore氏も力説している。同氏は開会の辞で、「単一の技術が何十億ものコネクテッドIoTデバイスのニーズに必ずしも適合するわけではない」と語った。同氏は、LoRa AllianceとWireless Broadband Allianceの提携を挙げて、LoRaとWi-Fiネットワークが多くのIoTユースケースでどのように相互補完できるかを示し、連携する必要性を説いた。
例えば、Wi-Fiは高いデータレートで短距離および中距離のユースケースをカバーし、より多くの電力を必要とするため、リアルタイムの動画再生やインターネットの閲覧など、人主体の電源コードに接続されたアプリケーションに適している。一方でLoRaWANは、より低いデータレートで長距離通信を行うユースケースに向いている。例えば製造現場で使う温度センサーやコンクリート中の振動センサーなどの情報を送信するといった具合だ。
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