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エイブリック、車載用LDOレギュレーターICを発売低消費電流で電圧監視機能搭載

エイブリックは、自己消費電流が極めて小さく、電圧監視機能を備えた車載用LDOレギュレーターIC「S-19310/S-19315/S-19316」シリーズを発売した。

» 2020年03月17日 10時30分 公開
[馬本隆綱EE Times Japan]

レギュレーターと電圧監視の機能を1チップに集積

 エイブリックは2002年3月、自己消費電流が極めて小さく、電圧監視機能を備えた車載用LDOレギュレーターIC「S-19310/S-19315/S-19316」シリーズを発売した。

 新製品は、レギュレーターと電圧監視の機能を1チップに集積している。入力電圧は3.0〜36.0Vで、出力電流は40mA。出力電圧はS-19310が2.9〜5.3V、S-19315/S-19316は1.0〜5.3V。出力電圧精度は±2.0%である。

車載用LDOレギュレーターIC「S-19310/S-19315/S-19316」シリーズ (クリックで拡大) 出典:エイブリック

 自己消費電流は2.0μA(S-19315)あるいは、2.2μA(S-19310/S-19316)と極めて小さい。このため、タイマーICのような少ない電流で動作するICやセンサーなどに適した電源ICである。高温時に出力電圧の上昇を抑える機能も内蔵している。

 新製品は、品種により電圧を監視する対象が異なるという。S-19310は内蔵したLDOレギュレーターの出力電圧を、S-19315はSENSE端子に接続された12Vバッテリーなどの電圧を、S-19316は内蔵したLDOレギュレーターの入力電圧を、それぞれ監視することができる。

 また、検出電圧と解除電圧は、一定の範囲でそれぞれ任意に、独立して設定することができる。このため、用途に応じた電圧監視が可能である。例えば、S-19310は2.6〜出力電圧−0.3V間、S-19315/S-19316は3.0〜11.3V間において、0.1Vステップで選択できる。ヒステリシス幅は「あり(5〜30%の範囲で任意)」と「なし」を選択することが可能だ。

 新製品は、車載ICの品質規格「AEC-Q100」に対応予定で、EFI(電子制御燃料噴射装置)やBMS(電池管理システム)、ナビゲーションシステムなどの電源用途に向ける。

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