ADLINKは、PoC(概念実証)に向けたCOM-HPCエッジサーバモジュールの出荷を始めた。
ADLINKは2020年4月、PoC(概念実証)に向けたCOM-HPCエッジサーバモジュールの出荷を始めた。
COM-HPCモジュールは、8個のDIMM(Dual Inline Memory Module)を備え、110Wのプラットフォームで最大16のコンピューティングコアを実装できる「サイズE」(外形寸法は200×160mm)などを用意した。モジュール上部には放熱用のヒートスプレッダーも搭載している。
COM-HPC仕様は、PICMG(PCI Industrial Computer Manufacturers Group)が高性能産業用エッジコンピューティング装置に向けて策定を進めている規格。最大8個のDIMMソケットを搭載可能にするなど、「COM Express」の拡張版と位置付ける。2020年第2四半期(4〜6月)にリリースされる予定である。
COM-HPCが対応するのは、TDP(熱設計電力)が150Wまでのプロセッサ。対応するメモリ容量は最大512Gバイトである。インタフェースは、最大64の汎用PCIeレーンに加え、IPMI BMC(キャリアボード)と接続するための専用PCIeレーンを1つ備えた。現在サポートしているのは「PCIe Gen 4.0」だが、「PCIe Gen 5.0」にも対応する予定だという。
モジュールサイズは5種類が定義されている。最大の「サイズE」をはじめ、外形寸法が160×160mmの「サイズD」、160×120mmの「サイズC」、120×120mmの「サイズB」そして、95×120mmの「サイズA」である。この中から、用途に合わせ最適なサイズを選ぶことができる。
COM-HPCには、「サーバタイプ」と「クライアントタイプ」のピンアウトが用意されている。サーバタイプは最大64の汎用PCIeレーンと8個の10GbEポートを備えている。クライアントタイプは、複数のディスプレイインタフェースとオーディオインタフェース、MIPI-CSIカメラインタフェースを搭載した。
コネクターは「プライマリー」や「セカンダリー」と呼ばれる2種類を用いる。重要で基本的な機能はプライマリーコネクターに割り当てられているという。モジュールからキャリアボードまでの高さは標準で10mmだが、低背設計に向けて高さ5mmとなるコネクターも用意している。
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