今回からコネクタを紹介する。まずはコネクタの種類と用途について解説する。
電子情報技術産業協会(JEITA)が発行した「2019年度版 実装技術ロードマップ」に関する完成報告会(2019年6月4日に東京で開催)と同ロードマップの概要をシリーズでご報告している。今回はその第53回である。
本シリーズの第31回から、第4章「電子部品」の概要を説明してきた。第4章「電子部品」は、「4.1 LCR部品」「4.2 EMC対策部品」「4.3 センサ」「4.4 コネクタ」「4.5 入出力デバイス」の5つの節に分かれる。第45回から前回(第52回)までは、「4.3 センサ」の概要を紹介してきた。今回からは「4.4 コネクタ」の概要をご説明していく。
コネクタとは、電気的な接続と分離および、機械的な接続と分離を繰り返せる電子部品である。電気的な接続は、導体(端子、コンタクト)同士の接触によって実施する。機械的な接続は、嵌合(はめ込み)によって実現する。コネクタは、プラグ(端子を差し込む部品)とレセプタクル(端子を受け入れる部品)とで構成される。
コネクタの接続形態は主に3通りある。1つは、プリント基板とケーブルを接続するタイプ。もう1つは、プリント基板とプリント基板を接続するタイプ。3つ目はケーブルとケーブルを接続するタイプである。コネクタは接続形態のほか、形状や用途などによっても分類できる。「丸型コネクタ」「角型コネクタ」「プリント基板用コネクタ」「高周波同軸コネクタ」「光コネクタ」などがある。
前回(2017年度版)の実装技術ロードマップでもコネクタを扱っており、この版ではプリント基板とフレキシブル基板を接続するコネクタと、プリント基板同士を接続するコネクタを扱った。2019年度版ではこれらのコネクタは扱わない。代わりに車載用のコネクタとハーネス、車載用カメラのコネクタを取り上げた。
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