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積水ポリマテック、オランダ新工場で放熱材料量産EVなどに搭載するLiBの熱対策用

積水ポリマテックは2020年10月から、オランダの新工場でEV(電気自動車)など環境対応車に向けた放熱材料の量産を始めた。

» 2020年10月02日 14時00分 公開
[馬本隆綱EE Times Japan]

新工場の生産能力は年間約100万リットル

 積水ポリマテックは2020年10月から、オランダの新工場でEV(電気自動車)など環境対応車に向けた放熱材料の量産を始めた。当面はリチウムイオン電池(LiB)向けのグリス状(半液状)放熱材料を生産する。数年以内には5G(第5世代移動通信)基地局に向けたシート状製品の生産も始める計画だ。

 積水ポリマテックは積水化学工業の連結子会社。2018年8月には積水ポリマテックが100%出資する「SEKISUI POLYMATECH EUROPE(SPE)」(オランダ・ルーモンド市)を設立。2019年2月より新工場棟の建設を進め、2020年7月から試作生産を行ってきた。

SPEの工場外観 出典:積水ポリマテック

 欧州ではEVやPHV(プラグインハイブリッド車)など、環境対応車の開発が本格化する。これに伴い、LiBの熱対策用として放熱材料の需要が拡大している。そこでSPEは、グリス状の放熱材料を現地で生産することにした。新工場は、グリス製品の生産工程を自動化し、年間約100万リットルの生産能力を確保した。これは約50万台のEVに搭載できる量に相当するという。

LiB筐体内部にグリス状放熱材料を塗布した例 出典:積水ポリマテック

 積水ポリマテックは、日本とタイの工場に加え、2020年4月から中国の工場でも放熱材料の生産を始めている。新たにオランダの工場稼働により、世界の4拠点で放熱材料を生産する体制が整った。

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