数年に一度、大きなM&Aの波が来る」といわれてきた半導体業界だが、2015年あたりからは毎年のように度肝を抜くようなM&Aが続いている。もちろん、事業部門の買収/売却も含めて半導体業界のM&Aはずっと続いてきたが、業界を揺るがすような、場合によっては業界関係者が今後に不安を抱くような大型M&Aが過去5年間で増えているのではないか。
この記事は、2020年10月15日発行の「EE Times Japan×EDN Japan 統合電子版10月号」に掲載している記事を転載したものです。(注:記事の内容は2020年10月15日時点のものになります)
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「数年に一度、大きなM&Aの波が来る」といわれてきた半導体業界だが、2015年あたりからは毎年のように度肝を抜くようなM&Aが続いている。もちろん、事業部門の買収/売却も含めて半導体業界のM&Aはずっと続いてきたが、業界を揺るがすような、場合によっては業界関係者が今後に不安を抱くような大型M&Aが過去5年間で増えているのではないか。
2015年は、半導体業界におけるM&Aの取引額が過去最高だった年だ。Infineon Technologiesの旧International Rectifier買収完了のニュースに始まり、Lattice SemiconductorのSilicon Image買収、NXP Semiconductors(以下、NXP)がFreescale Semiconductorを118億米ドルで買収すると発表した。同年5月には、当時としては“半導体史上最大の買収劇”として業界を驚かせたAvago TechnologiesによるBroadcomの買収が発表された。売り上げ規模でいえば「小」のAvago Technologiesが「大」のBroadcomを買収するという、これまでにない珍しいパターンでもあった。6月になり、Intelが旧Alteraの買収を発表する。買収額は167億米ドル。金額こそAvago/Broadcomに及ばないものの、「あのAlteraが」と業界に衝撃が走った。11月には、ON Semiconductorが、“世界初のICメーカー”ともいえるFairchild Semiconductorを約24億米ドルで買収すると発表した。
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