NVIDIAがArmの買収に向けて交渉しているという報道が、エレクトロニクス業界を駆け巡った。破竹の勢いで成長するNVIDIAといえど、Armを取り込むことは難しいのではないだろうか。この報道を、アナリストとともに考察する。
この記事は、2020年8月17日発行の「EE Times Japan×EDN Japan 統合電子版8月号」に掲載している記事を転載したものです。
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NVIDIAがソフトバンクからArmを買収しようとしている話は、単なる臆測を超えているように見える。2つのニュースソースによると、NVIDIAは当初、現金と株式による取引によって320億米ドル以上でArmを買収するという提案をソフトバンクに持ちかけていたという。
BloombergとFinancial Timesは、独自にこの買収提案の裏を取ったようだ。
交渉いかんによっては、売却に至るという保証はなくとも“可能性”が出てきたことで、エレクトロニクス業界の観測筋が米国EE Timesに連絡し、この取引がどれほど意味を成さないものであるかを教えてくれた。
簡単に言えば、NVIDIAとArmの取引は、非常に厳しいということである。だが、さらに難しいのは、このM&Aにおける“ポジティブなシナリオ”を考えることである。「相乗効果」や「Win-Win」といった言葉は忘れてほしい。
合併は、大失敗に終わるだろう。
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