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» 2020年11月16日 10時30分 公開

「インダストリー5.0」が人と機械の協働を実現インダストリー4.0をさらに一歩進める(3/4 ページ)

[Mark Patrick(Mouser Electronics),EE Times Japan]

インダストリー5.0のユースケースは?

 コボットの性能が向上するに従い、産業分野におけるアームの導入が増加し、多数の興味深い使用例が注目を集めています。

 自動車産業では早い時期からコボットの導入が進んでいます。例えば、プジョー、シトロエン、オペル、ボクスホールなどのブランドを有するPSAグループは、ホワイトボディー組み立てラインでのネジ締め作業にコボットを活用しています。あるケースでは、作業者がコボットを所定の位置に引き出すと、コボットは生産ラインを流れる車体両側のネジ締めを行います。作業が終わると、コボットは回転して元の位置に戻り、次の車体が来るまで待機します。PSAによると、こうしたコボットの活用はコスト削減と幾何公差改善の両面で効果があったということです。

 他の自動車メーカーも工場内で積極的にコボットを使用しています。BMWは、クラッシュカン組み立てにおけるリベット加工の一部でコボットを活用しています。これは長年にわたって手作業で行われてきたものです。作業者が他の組み立て作業を進める間にコボットがリベットを固定するという方式をとった結果、サイクルタイムは劇的に改善し、タクトタイムも64秒から52秒に短縮されました。

 自動車部品のサプライヤーもコボットの導入に積極的です。ある部品メーカーは、ラインの最後で必ず実施する検査作業にコボットを使用しています。自動車産業では毎日のように新たな用途が考え出されているようで、Kenneth Researchの最近のレポートによると、自動車産業向けコボットの出荷台数と売上高の上昇率は、2022年までに年間約43%以上に達すると予測されています。

 他の分野では、コボットは全く違ったタスクで使用されています。例えば金属工業では、コボットは研磨やバリ取りに関係するさまざまな作業に使用されており、昔から労働集約型と考えられていた作業を行っています。

 オートメーションを専門とするWiredWorkersによれば、コボットは平面、凸凹面の両方を同じ方法で何度も研磨できると報告されています。力制御は簡単にプログラムでき、新しい製品向けのセットアップ変更も迅速に行えます。コボットはCNC加工機での装着や取り外しにも使用されていて、そのおかげで金属工業に携わる作業者は、体力的に厳しく、時には危険が伴う作業を回避できます。

 各種メーカーもコボットの新たな用途を見つけています。積層造形のスタートアップ企業は、3Dプリンタで作成する部品をパーソナライズする目的でコボットを使い始めています。この場合、仕上げ加工や彫刻に違いを加えるためにコボットを使用することができます。

 例えば、家電製品向けに純正特注品のアクセサリーを製作する場合などには、こうした方法が一般的になるかもしれません。宝飾品の分野でも、高価な宝石をつかんだり、配置したり、装飾したりする作業の補助としてコボットを使用する方法が注目されています。

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