消費電力下げて性能は大幅アップ、40nm新世代マイコン:物理攻撃に強いセキュリティも装備(2/2 ページ)
STM32L5シリーズは、内蔵フラッシュメモリ容量128Kバイトから4Mバイトまでの範囲で製品をリリースする予定。第1弾製品としては、1Mバイト容量品と2Mバイト容量品を製品化。内蔵フラッシュは無線通信経由でのソフトウェアアップデート(OTA)などが行いやすいデュアルバング構成に対応。低消費電力製品シリーズとしては初の14ビット分解能A-Dコンバーターを搭載するなどアナログ機能も強化されている。
「STM32U5シリーズ」のブロック図 (クリックで拡大) 出典:STマイクロエレクトロニクス
パッケージは、48ピンLQFPや169ピンUFBGAなど8種あり、ハードウェア暗号エンジンの搭載有無も選択できる。
STでは、STM32U5シリーズの開発キットとして「STM32U5 IoT Discovery Kit」(型番:B-U585I-IOT02A)も発表。同キットは、Microsoftの「Azure Certified Deviceプログラム」のリファレンスボードとして選ばれていて、Azure RTOS経由でAzure IoTサービスを提供できる。
STマイクロエレクトロニクス マイクロコントローラ製品部 部長の石川義章氏は「低消費電力でかつ性能も高いため、バッテリー寿命を延ばしたい用途や発熱を抑えたい用途などに向くほか、セキュリティ機能の強化により、ネットワークにつながる各種機器にも適している。電力や水道などのメーター類やウェアラブル機器、ヘルスケア機器など幅広い用途での応用を見込んでいるが、特に日本市場ではインダストリアルIoT、産業機器分野のニーズに合致する製品だと考えている」としている。
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