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AI対応IoT向けフュージョンプロセッサを発表米Alif Semiconductor(1/2 ページ)

米国のAlif Semiconductorは、これまでステルスモードで開発を進めていたスケーラブルなフュージョンプロセッサファミリーを発表した。MPUやMCU、人工知能(AI)および機械学習(ML)に加え、セルラー接続やセキュリティを単一デバイスに統合したもので、人工知能(AI)を用いたIoT(モノのインターネット)市場をターゲットとしている。

» 2021年09月27日 10時30分 公開
[Nitin DahadEE Times]

 米国のAlif Semiconductorは、これまでステルスモード(詳細を公表しないこと)で開発を進めていたスケーラブルなフュージョンプロセッサファミリーを発表した。MPUやMCU、人工知能(AI)/機械学習(ML)に加え、セルラー通信機能やセキュリティを単一デバイスに統合したもので、AIを用いたIoT(モノのインターネット)市場をターゲットとしている。

 Alif Semiconductorは2019年に設立され、既に7200万米ドルの資金提供を受けている。同社は2021年9月1日、次世代の常時接続のIoT製品をターゲットにした製品ファミリー「Ensemble」と「Crescendo」を発表した。同社は、「両製品ファミリーは、AI/MLアクセラレーションとマルチレイヤーセキュリティ、LTE Cat-M1およびNB-IoT接続、全球測位衛星システム(GNSS:Global Navigation Satellite System)、メモリを統合したもの。『スケーラブルで電力効率に優れたデバイス』に対する市場ニーズを満たすとともに、ローカル処理かクラウド処理かにかかわらず、日常生活に違和感なく統合できる製品の設計を可能にする」と説明している。

 Ensembleファミリーは、シングルコアの「Arm Cortex-M55」ベースのMCUから新しいマルチコアデバイス(フュージョンプロセッサ)クラスまで拡張可能な、最新の組み込みプロセッシング技術をベースに構築されている。フュージョンプロセッサは、Cortex-M55や、高レベルのOSを実行可能な「Arm Cortex-A32」MPU、AI/MLアクセラレーション向けのMicroNPU(Neural Processing Unit)である「Arm Ethos-U55」を、それぞれ最大2コアずつ統合できる。

 このデバイスファミリーは、デバイスの整合性保護やセキュアID、堅ろうなRoot of Trust(RoT)、安全なライフサイクル管理など、マルチレイヤーセキュリティを提供する先進のセキュアエンクレーブを搭載している。同ファミリーは大容量のオンチップSRAMと不揮発性メモリ、高速グラフィックス、イメージング、クラス最高の電力特性を備え、スマートホーム製品や家電製品、POS、ロボットなどのアプリケーションをターゲットにしている。

 一方、Crescendoファミリーは、Ensembleファミリーと同様の機能に加えて、LTE Cat-M1およびNB-IoTセルラー接続、簡素化した加入者管理向けのオプションのiSIM(integrated SIM)、統合RF、パワーアンプ、位置測定用の同時GNSS受信機を提供し、次世代スマートシティーやコネクテッドインフラ、アセットトラッキング、ヘルスケアデバイス、ウェアラブルデバイスに必要な主要機能を1チップで実現する。

Syed Ali氏(左)とReza Kazerounian氏(右) 出所:Alif Semiconductor

 Alif Semiconductorの共同設立者で、CEO(最高経営責任者)を務めるSyed Ali氏とプレジデントを務めるReza Kazerounian氏は、米国EE Timesのインタビューに対し、「当社は、次世代のIoTアプリケーションに焦点を当ててスタートした。優れたものを作り上げるには、そして、エッジ処理でIoTデバイスを実現するには何が必要かを考えた。セキュリティも重要な検討事項と捉え、マルチレイヤーセキュリティを実現するデバイスの構築を目指した。さらに、さまざまなアプリケーションを実現するプラットフォームをベースにして幅広い製品を生み出すことを目標とした」と語った。

 Ali氏は、「Alif Semiconductorを設立したのは、効率的なAIやワイヤレス機能、信頼性の高いセキュリティ、長時間のバッテリー寿命を必要とする開発者に、統合された次世代ソリューションを提供したいと考えたからだ。このようなソリューションは今まで存在しなかった。EnsembleファミリーとCrescendoファミリーは、次世代IoTデバイス市場に大きな影響を与えると期待している」とも述べた。

 Kazerounian氏は、「EnsembleとCrescendoファミリーは、スケーラブルで高度に統合されたアーキテクチャを導入しているため、開発者はさまざまな機能や処理要件を有する複数のアプリケーションに対応した安全なソリューションを、共通のファブリック上で開発できる。当社が採用する革新的な手法は、インテリジェントマシンの開発方法を一変させるゲームチェンジャーになるだろう」と付け加えた。

Alif Semiconductorの次世代の常時接続IoT製品をターゲットにしたスケーラブルなフュージョンプロセッサファミリー。AI対応IoTデバイスに必要な機能と、ワイヤレス機能、高信頼セキュリティ、長時間のバッテリー寿命などを統合した。「Ensemble E7」(左)はクアッドコアのフュージョンプロセッサで、「Crescendo C7」(右)はセルラーIoTモデム、iSIM、測位機能を追加している[クリックで拡大] 出所:Alif Semiconductor
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