Micron Technology(以下、Micron)は2021年10月20日(米国時間)、最先端のメモリの研究開発および製造に、今後10年間で1500億米ドル以上を投資する計画だと発表した。米国の工場を拡張する可能性もあるとする。
Micron Technology(以下、Micron)は2021年10月20日(米国時間)、最先端のメモリの研究開発および製造に、今後10年間で1500億米ドル以上を投資する計画だと発表した。米国の工場を拡張する可能性もあるとする。
IC Insightsが2021年5月に発表した予測によれば、メモリ市場は2022年に1804億米ドルに、2023年には2196億米ドルに達するという。これまでの過去最高は2018年の1633億米ドルだった。Micronの大規模投資はこうした強い需要を見越しての戦略となる。
Micronのプレジデント兼CEOであるSanjay Mehrotra氏はリリースで、「メモリは半導体製造の最先端であり、豊富な機能を備えた5G(第5世代移動通信)からAI(人工知能)を活用するクラウドまで、さまざまなアプリケーションを後押しする。当社は、将来の事業拡大をサポートするための拠点を検討するに当たり、『CHIPS(Creating Helpful Incentives to Produce Semiconductors) for America Act』や『FABS(Facilitating American-Built Semiconductors) Act』によって新たな産業投資への道が開かれた米国をはじめ、世界中の政府と協力していきたいと考えている」と語った。
Micronは、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)のパンデミックや半導体不足が発生する以前から、積極的に投資を拡大してきた。特に2019年はシンガポールのNANDフラッシュ工場の拡張や、広島工場の新棟の稼働、インドのグローバル開発センターの開設など、研究開発と製造能力の拡張を立て続けに発表した。
一方で2021年3月には、Intelと共同で進めていた不揮発メモリ「3D XPoint」の開発から撤退することを発表。併せて3D XPointの製造拠点であった米国ユタ州リーハイ(Lehi)の工場売却も進めるとした。なお、同工場は米Texas Instruments(TI)が買収することで合意している。
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