NXP Semiconductorsは、アプリケーションプロセッサ「i.MX 9」シリーズとして、microNPU(Neural Processing Unit)「Arm Ethos-U65」搭載の「i.MX 93」ファミリを発表した。
NXP Semiconductorsは2021年11月11日、アプリケーションプロセッサ「i.MX 9」シリーズとして、microNPU(Neural Processing Unit)「Arm Ethos-U65」搭載の「i.MX 93」ファミリを発表した。
i.MX 9シリーズは、「i.MX 7」「i.MX 8」シリーズの後継品と位置付ける。その第1弾となるi.MX 93ファミリは、ハイボリューム市場にフォーカスした製品で、高効率かつセキュアなエッジAIが可能となる。AI/ML処理を必要とする車載システムを始め、スマートホームやスマートビルディング、スマートファクトリといった用途に向ける。i.MX 93ファミリは、TSMCの16nmプロセス技術を用いて製造する。サンプル出荷は2022年7月以降を予定している。
i.MX 93ファミリは、1.7GHzで動作する最大2個の「Cortex-A55」アプリケーションプロセッサと、リアルタイム処理用の「Cortex-M33」マイクロコントローラサブシステムに加え、AI(人工知能)/ML(機械学習)処理を低コスト、低電力で実行できる「Ethos-U65」microNPU(256MACs/cycles)を業界で初めて集積した。OSはLinuxとRTOSをサポートしている。
セキュリティ機能も強化した。i.MX 9シリーズは、セキュリティサブシステムの「EdgeLockセキュアエンクレーブ」を標準で搭載する。この上に、セキュリティプロセッサ「Microsoft Pluton」を実装したAzure Sphere認証済みの「i.MX 93-CSプロセッサ」により、エッジデバイスのセキュリティを長期的に維持することができるという。
さらに、i.MX 93ファミリは、「Energy Flexアーキテクチャ」を採用した。Cortex-A55を搭載した「アプリケーションドメイン」、マルチメディア系やMLアクセラレーターを搭載した「フレックスドメイン」および、Cortex-M33などを搭載した「リアルタイムドメイン」という、3つのドメインで構成されている。各ドメインは、独立して電源管理を行うことができる。ドメインごとに電源をきめ細かく制御することで、エネルギー効率を高めることが可能となる。
i.MX 93ファミリ用のMLアプリケーション開発は、eIQ Toolkitワークフローツール、GUIベースのeIQ Portal開発環境や、推論ターゲットとしてArm Ethos-U65 microNPUを含むeIQ推論エンジンオプションなどの機械学習ソフトウェア開発環境「eIQ」を利用することができる。
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