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オール酸化物全固体Naイオン二次電池を開発負極材に結晶化ガラスを用いる

日本電気硝子は、出力電圧が3Vのオール酸化物全固体Na(ナトリウム)イオン二次電池を開発、駆動させることに初めて成功したと発表した。

» 2021年11月22日 10時30分 公開
[馬本隆綱EE Times Japan]

出力電圧は3V、リチウムイオン二次電池に匹敵

 日本電気硝子は2021年11月、出力電圧が3Vのオール酸化物全固体Na(ナトリウム)イオン二次電池を開発、駆動させることに初めて成功したと発表した。

 日本電気硝子は、結晶化ガラスを用いた負極材を新たに開発し、結晶化ガラス正極や固体電解質と一体化。これにより、優れた電池性能を実現した。例えば、イオン伝導性が向上し、低温での駆動が可能となった。イオン移動による劣化も少なくサイクル特性に優れている。また、構造がシンプルでエネルギー密度の高い電池を作製できるという。

左はオール酸化物全固体Naイオン二次電池の構造、右は開発した電池とその作動 出所:日本電気硝子

 開発した全固体Naイオン二次電池は、Naや鉄を材料としており、従来のようなリチウムやコバルトなど、希少金属元素を全く用いていない。このため、供給面での不安が少ない。しかも、酸化物材料で構成されており、くぎやナイフが刺さっても、発火や有害物質が発生することはないという。

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