サイレックス・テクノロジー(以下、サイレックス)は「第11回 IoT & 5Gソリューション展【春】」(2022年4月6〜8日、東京ビッグサイト)で、IEEE 802.11ah(Wi-Fi HaLow)やIEEE 802.11 ax(Wi-Fi 6/Wi-Fi 6E)準拠の最新モジュールを展示した。
サイレックス・テクノロジー(以下、サイレックス)は「第11回 IoT & 5Gソリューション展【春】」(2022年4月6〜8日、東京ビッグサイト)で、IEEE 802.11ah(Wi-Fi HaLow)やIEEE 802.11 ax(Wi-Fi 6/Wi-Fi 6E)準拠の最新モジュールを展示した。
920MHz帯を使用し、約1kmの長距離通信と、画像や音声の送受信もできる数メガビット/秒の通信速度を備えたWi-Fi HaLowは、いわば“Wi-Fi版LPWA(Low Power Wide Area)ネットワーク”である。米国では既に実用化されていて、日本でももう間もなく利用条件が緩和される見込みだ。
サイレックスは米国で販売実績のあるWi-Fi HaLow準拠の無線LANモジュールの日本モデルを参考出展するとともに、デモも行った。
デモは、サイレックスのブース上部にカメラと無線LANモジュールの送信機を取り付け、カメラで撮影した映像をWi-Fi HaLowで送信し、受信した映像をディスプレイに映すというもの。「映像は決して高精細ではないが、途切れたり映像が乱れたりすることなく送受信できている様子を示したい」と同社は述べる。
サイレックスは、「Wi-Fi HaLowでは映像や音声を伝送できるようになるので、これまでのIoT向け通信ネットワークの常識を劇的に変えるのではないか」と述べる。アプリケーションとしては、屋外での測量や、工事現場や建物のメンテナンスに向けた長期モニタリング、河川の氾濫モニタリングなど、さまざまな分野での活用が期待される。サイレックスは、「3G(第3世代移動通信)やLTEなどセルラーネットワークを使用する場合に比べて、通信距離は短くなるが、1km通信できれば十分というアプリケーションも多い。免許不要の帯域を使うので低コスト化にも貢献する」と説明する。Wi-Fi Halowについては「引き合いが強い」と語る。「当社のWi-Fi HaLowモジュールは北米での販売実績もあり、日本モデルの問い合わせをいただくなど、リリース前から反響が大きいと感じている」(同社)
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