Wi-Fi HaLow準拠の無線LANモジュール、映像を途切れず送信 : サイレックスがデモ展示 (2/2 ページ)
Wi-Fiの最新規格であるWi-Fi 6/Wi-Fi 6EおよびBluetooth 5.2準拠の無線LANモジュール「SX-PCEAX」と、そのデモも展示した。SX-PCEAXは、QualcommのWi-Fi/Bluetooth SoC(System on Chip)「QCA2066」を搭載ている。
2021年12月に発表した「SX-PCEAX」。3つのフォームファクターに対応している[クリックで拡大]
Wi-Fi 6/6Eの特長は大容量、高速、多接続通信といわれるが、サイレックスは「その特徴を実現するのは当たり前で、当社のモジュールの特長は、さらに安定性も追及する」と述べる。「パケットロスを発生させない、もし発生してもすぐにリカバーできる、そうした機能を訴求している」(同社)
具体的には、1個のチップセットで2つの異なる周波数帯を同時に使用できるQualcommの独自技術「DBS(Dual Band Simultaneous)」をベースとして、2.4GHz帯/5GHz帯で同時通信を行う機能を実装した。これにより、1個のモジュールで、同じデータを2つの周波数帯で送信できるので、より安定した通信が可能になる。その他にも、データ通信用/メンテナンス用など内容が異なる通信を同時に行うこともできる。
ブースでは、4Kの映像をWi-Fi 6で送信し、ディスプレイに表示するというデモを行った。通常、展示会会場ではWi-Fiの電波が飛び交っているので、4Kの映像を途切れることなくWi-Fiで送信することは難しい。SX-PCEAXを使えば、「2.4GHz帯での通信でパケットを落としても、5GHz帯での通信でそれを補うことができる」(サイレックス)
左=2.4GHと5GHzの両方を使いながら、4Kの映像を途切れることなく送信していた(写真では2.4GHz帯での通信がない(パケットが流れていない)ように見えるが、縦軸のスケールの都合で見えにくいだけである)/右=NVIDIAの「Jetson AGX Xavier開発者キット」で動作する、SX-PCEAXの評価キット。デモでも使用していた[クリックで拡大]
サイレックスは「DBSの技術を実際に機能化して、モジュールに実装するところにノウハウが必要となる」と語る。「Wi-Fiでも、途切れない安定した通信ができることが分かれば、将来的には制御などにも使えるようになるのではないか」(同社)
「Wi-Fi HaLow」の本格普及に向け認証プログラムが開始
Wi-Fi Allianceは2021年11月、「Wi-Fi HaLow」(IEEE 802.11ah)の認証プログラムである「Wi-Fi CERTIFIED HaLow」を開始した。
2方向へ電波放射可能なミリ波5G用アンテナモジュール、村田製
村田製作所は2021年10月14〜15日、オンラインで説明会を行い、オンライン展示会「CEATEC 2021 ONLINE」(2021年10月19〜22日)に出展する製品について説明した。同社は、今回、2方向への電波放射が可能なミリ波5G(第5世代移動通信)小型アンテナモジュール「LBKAシリーズ」を初展示する。
5GやWi-Fi 6に対応するタブレット向け6nm SoC
台湾MediaTekは2021年7月27日、タブレット向けSoC(System on Chip)「Kompanio 1300T」を発表した。TSMCの6nmプロセスで製造される。Kompanio 1300Tを用いることで、オンライン学習やビジネス、ストリーミングサービス、ゲーミング、機械学習をはじめとするAI(人工知能)アプリケーションなど幅広い用途に向けた、軽量のタブレットを開発できるとする。
アリオンが「Wi-Fi 6E」認証プログラムの提供を開始
第三者認証試験、品質検証、コンサルティングを提供するアリオンは2021年1月14日、同社グループ本社の台湾Allion Labsが、Wi-Fi Allianceから「世界初」(アリオン)のWi-Fi 6E認証試験機関として認定を受けたと発表した。これにより、Wi-Fi 6E関連の認証プログラムとコンサルティングの提供を開始する。
Wi-Fi 6のSEP候補、QualcommとHuaweiの存在が際立つ
NGB(日本技術貿易)は2020年9月24日、Wi-Fiの最新規格であるWi-Fi 6(IEEE 802.11ax)の標準必須特許(SEP:Standard Essential Patent)候補に関する調査を行ったレポートを発表した。
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