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» 2022年04月20日 14時30分 公開

5Gとハイパースケーラーの融合で実現する新技術新たな課題も(2/3 ページ)

[Sameh Yamany(Viavi Solutions),EE Times]

5G/ハイパースケーラーが実現する新技術とユースケース

 5Gおよびそれ以降のネットワークとハイパースケーラーとを組み合わせると、古い技術では実現不可能な、さまざまな種類の次世代アプリケーションを実現できるようなる。そのような例としては、先進運転支援システム(ADAS)や、Industry 4.0、無人データセンター、メタバースアプリケーションなどが挙げられる。

ADAS

 ADASは、他のソースとの間でデータをやりとりすることによって、自動ブレーキや死角検出、衝突回避システムなどの既存のアプリケーションを超える性能を実現する。例えば、V2N(Vehicle-to-Network)やV2I(Vehicle-to-Infrastructure)などの通信では、路上に破片や薄氷などが存在する場合、ドライバーが実際に目で確認できるようになるずっと前の段階から警告を発することにより、安全性を高め、交通の流れを改善することができる。このような高性能な警告機能は、特にトラクタートレーラー(自動運転機能搭載車も含む)向けに役立つといえる。大型車は、停止や車線変更する場合に時間を要するためだ。このように1秒1秒が非常に重要とされるシナリオの場合、5GのURLLC機能は、レイテンシを1ミリ秒程度まで低減することによって対応することができる。ハイパースケールインフラは、AIを使って、車載センサーから送られてくるデータを分析してから、近くにいる全ての運転者(人間および自動運転車)に警告を発信することが可能だ。

Industry 4.0

 Industry 4.0は、mMTCなどの5G機能を活用して、工場全体に存在する数万個規模のIoTノードをサポートすることにより、過剰振動や過熱などのさまざまな状況を検知することが可能な産業ロボットや、自動マテリアルハンドラー、センサーなどで、予知保全を行うことができる。5GのeMBBやURLLCなどの機能は、高帯域幅と低レイテンシの実現をそれぞれサポートすることにより、こうした大量のデータをプライベートエッジクラウドで迅速に分析したりアクションを実行することが可能だ。このようなハイレベルのインテリジェンス/オートメーションは、ほぼ無人に近い、または全くの無人が可能な、”完全自動工場”を実現することができる。

無人データセンター

無人化されたデータセンターの例[クリックで拡大] 出所:Viavi Solutions

 完全自動工場と同様に、次世代データセンターの中でも特にエッジデータセンターは、その圧倒的多数が無人化されていくだろう。このような新しいモデルでは、独自開発した専用のネットワークスライシングを利用することにより、データセンターにおけるIoTの垂直開発を加速させることができる。このようなデータセンターが、同じリアルタイム5G IoTセンシングとリモートオートメーションを利用することで、製造工場や港、小売店センター、都市などが再定義されることになるだろう。

メタバースアプリケーション

 カナダの市場調査会社Emergen Researchによると、2020年の世界メタバース市場規模は、476億9000万米ドルだったが、2028年には8289億5000万米ドルにまで拡大する見込みだという。また2021〜2028年の売上高は、年平均成長率(CAGR)43.3%のペースで伸びると予測されている。ミニインターネットおよびAR/VRアプリケーションによるこの野心的な新時代は、超低レイテンシと超高密度化、デバイス当たり数十ギガバイトの帯域幅、高速エッジコンピューティング/ストレージなどに大きく依存することになるだろう。これが、エッジハイパースケールの新たな領域になりそうだ。

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