前編に続き、「レクテナ」の要素部品であるアンテナを解説する。後編となる今回は、小型アンテナの代表的な事例と、特性の計算手法を紹介していく。
(ご注意)今回は前編の続きです。まず前編を読まれることを推奨します。
「レクテナ」の要素部品であるアンテナを解説する前後編の後編をお届けする。前編では、低電力ワイヤレスセンサー端末のアンテナにはプリント基板に形成した小型アンテナが適していること、アンテナの特性では入力インピーダンスが重要であることを述べた。後編では、小型アンテナの代表的な事例と、特性の計算手法を紹介していく。
以下は、「折り返しダイポールアンテナ(Folded Dipole Antenna)」「矩形ループアンテナ(Square Loop Antenna)」「差し込み給電方式の矩形マイクロストリップパッチアンテナ(Inset-Fed Rectangular Microstrip Patch Antenna)」の順番で説明する。
「折り返しダイポールアンテナ(Folded Dipole Antenna)」は、2本の細長いダイポールアンテナを平行にならべて両端を接続した形状をしている。ダイポールアンテナよりも寸法設計の自由度が大きい。また入力インピーダンスはダイポールアンテナの約4倍と高い。
アンテナの長さ(2L)は、半波長(2/λ)であることが多い。このときインピーダンス(理論値)の実部は292Ω、虚部はj168Ωとなる。実用的には長さを調整して虚部のインピーダンスをゼロにし、実部のインピーダンスを200Ω〜300Ω前後にする。特性はダイポールエレメントの幅(W)と間隔(C)によって変化する。
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