メディア
連載
» 2022年04月28日 10時30分 公開

低電力ワイヤレスセンサーのアンテナ設計(前編)福田昭のデバイス通信(360) imecが語るワイヤレス電力伝送技術(14)(1/2 ページ)

今回は、「6.1 アンテナ」の講演部分を紹介する。

[福田昭,EE Times Japan]

マイクロ波の交流電力をレクテナが直流電力に変換

 半導体のデバイス技術とプロセス技術に関する世界最大の国際学会「IEDM(International Electron Devices Meeting)」が昨年(2021年)12月11日〜15日に米国カリフォルニア州サンフランシスコで開催された。同年12月17日以降は、インターネットを通じてオンデマンドで録画済みの講演ビデオを視聴可能になった。

 IEDMは12日に「ショートコース」と呼ぶ技術講座をプレイベントとして実施した。その1つである「Emerging Technologies for Low Power Edge Computing (低消費エッジコンピューティングに向けた将来技術)」を共通テーマとする6件の講演の中で、「Practical Implementation of Wireless Power Transfer(ワイヤレス電力伝送の実用的な実装)」が極めて興味深かった。講演者はオランダimec Holst Centreでシニアリサーチャー、オランダEindhoven University of TechnologyでフルプロフェッサーをつとめるHubregt J. Visser氏である。

 そこで本講演の概要を本コラムの第347回から、シリーズでお届けしている。なお講演の内容だけでは説明が不十分なところがあるので、本シリーズでは読者のご理解を助けるために、講演の内容を適宜、補足している。あらかじめご了承されたい。

講演「Practical Implementation of Wireless Power Transfer(ワイヤレス電力伝送の実用的な実装)」のアウトライン。直訳すると「1. はじめに」「2. 誘導型ワイヤレス電力伝送」「3. 放射型ワイヤレス電力伝送の歴史(黎明期)」「4. 放射型ワイヤレス電力伝送の歴史(現代)」「5. 放射型ワイヤレス電力伝送の基礎」「6. レクテナ」「7. 放射型ワイヤレス電力伝送の応用例」「8. 将来への展望」となる。前回から「6. レクテナ」の講演部分を紹介している[クリックで拡大] 出所:imecおよびEindhoven University of Technology(IEDMショートコースの講演「Practical Implementation of Wireless Power Transfer」のスライドから)

 前回から、「6. レクテナ」の講演部分(パート)を説明している。「レクテナ」はアンテナとインピーダンス整合回路、整流回路をまとめたデバイスであり、ワイヤレス電力伝送システムでは不可欠の存在だ。アンテナが受信した交流電力を直流電力に変換し、電子機器に供給する役目を担う。今回は初めのサブパート「6.1 アンテナ」の講演部分をご紹介する。

レクテナを解説するサブパートのアウトライン。「6.1 アンテナ」「6.2 整流器」「6.3 直流ブースト変換器」「6.4 直流バック変換器」「6.5 結論」で構成する[クリックで拡大] 出所:imecおよびEindhoven University of Technology(IEDMショートコースの講演「Practical Implementation of Wireless Power Transfer」のスライドから)
       1|2 次のページへ

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

RSSフィード

公式SNS

All material on this site Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
This site contains articles under license from AspenCore LLC.