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» 2022年06月13日 14時30分 公開

必要なのは「強いIP」、日本電産の半導体戦略パートナーとの関係強化で安定調達へ(1/2 ページ)

日本電産(Nidec)は2022年5月、安定したサプライチェーンの確立などを目指す「半導体ソリューションセンター」の設立を発表した。これに伴い、同社は6月7日に記者説明会を開催。執行役員 副CTO 半導体ソリューションセンター所長兼ソリューション企画・戦略部長である大村 隆司氏は、「同センターは、サプライヤーやパートナーに寄り添った信頼関係を構築し、Win-Winのエコシステムを築き上げていく」と強調した。

[村尾麻悠子,EE Times Japan]

半導体サプライヤーとの関係を強化

 日本電産(Nidec)は2022年5月、安定したサプライチェーンの確立などを目指す「半導体ソリューションセンター」の設立を発表した。これに伴い、同社は6月7日に記者説明会を開催。執行役員 副CTO 半導体ソリューションセンター所長兼ソリューション企画・戦略部長である大村 隆司氏は、「同センターは、サプライヤーやパートナーに寄り添った信頼関係を構築し、Win-Winのエコシステムを築き上げていく」と強調した。

 半導体ソリューションセンターは、日本電産の中央モーター基礎技術研究所(神奈川県川崎市)内に新設された。1)半導体サプライヤーとのパートナーシップの構築や強化、2)地政学リスクなど有事に備えて安定的かつサステナブル(持続可能)な半導体サプライチェーンの確立、さらに、3)半導体とモーターを組み合わせた高付加価値ソリューションの提供を目指す。現在、約20人が同センターに所属している。ルネサス エレクトロニクスの自動車部門を率いていた大村氏を筆頭にメンバーのほとんどは半導体メーカーの出身だ。

 「近年、地政学リスクが従来にまして、半導体の調達と開発を難しくしている。半導体産業を取り巻く環境はこれまで以上に先を見通しにくくなっており、(先行きを)真摯に考えていかないといけない。その中で、半導体サプライヤーとより強固な関係を構築していかなければ、(半導体の安定調達は)難しい」と大村氏は語る。

開発と調達の「最適配分」を図る

 大村氏は、半導体事業の基本戦略として、調達を安定化し、モーターソリューションの開発へとつなげる3つのステップを挙げた。大村氏はこれを、「モーターソリューションの開発(Make)と半導体の調達(Buy)の最適配分を図る」戦略だと述べる。

「Make or Buyの最適配分」が基本戦略となる[クリックで拡大] 出所:日本電産

 1つ目のステップは、半導体を安定して確保するための集中購買戦略だ。「日本電産は大きなグループ企業だが、コンポーネントの集中購買ができていない。半導体は購入数が大きくなければ、半導体サプライヤーやパートナーも魅力を感じてくれない。まずは、日本電産の社内で必要なコンポーネントを共通化し、集中購買ができる形にしていく必要がある」(大村氏)。この集中購買戦略については、2022年内にも体制を整えると同氏は述べる。

 例えば日本電産には、車載関連だけでも、日本電産トーソクや日本電産エレシスなど、4つの企業がある。「調達に関しては1つにまとめて、スケールメリット(大量発注)を出すべきではないか」と大村氏は述べる。半導体ソリューションセンターは、購買に関してサポートを行う。

半導体ソリューションセンターは集中購買によって、日本電産グループ各社をサポートする[クリックで拡大] 出所:日本電産
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