Intelは2022年2月、Tower Semiconductor(以下、Tower)を買収すると発表した。これにより、IFSポートフォリオに新たな顧客が追加され、売上高も増加するとみられる。Towerがイスラエルや欧州、米国、日本に保有する工場の2021年の合計売上高は、約15億米ドルだった。
IFSは現在、HPC(High Performance Computing)やモバイル、車載用チップなどを重要な市場分野としているが、Towerの買収取引完了後は、そこにメタバースを追加する予定だという。
Thakur氏は、「Towerは、AR(拡張現実)/VR(仮想現実)のメタバース空間向けの半導体チップを供給することができる。ディスプレイやセンサーなどの生産能力が非常に高いのだ」と述べている。
IFSは、技術ロードマップを提供することにより、半導体設計メーカーである顧客企業に向けて、数年後に世界最先端のプロセスノードを実現することを約束している。
Thakur氏は、Intelが独自に設定したプロセスノードの名称を用いながら、「Intel 16は基本的に、14nm〜22nmの間であるため、成熟ノードだといえる。一方でIntel 18Aは、2nmに相当する」と述べる。
「IFSは2024年後半に、Intel 18Aを提供する予定だ。Intelは既に、Intel 16向けの0.9バージョンのPDK(Process Design Kit)を顧客に提供しているため、現在このノードで製造可能ということになる。Intel 18AのPDKは2022年末までに、0.5バージョンにアップデートされる予定だ。これは、“開発途中ではあるが予備段階の状態は超えている”ということを示す」(Thakur氏)
またIFSは、Towerの買収により、0.5μm〜65nmの幅広いレガシーノードを提供できるようになる。
DoDは、約2年後に利用可能になるIntelの最先端技術を利用したいと考えている。
Thakur氏は、「現在進めている取り組みにはIntel 16だけでなく、GAA採用のIntel 18Aも含まれる。IntelはこのGAAを適用して、2Dシリコンからの移行となる新世代の高密度3Dチップの開発をスタートする予定だ」と述べる。
IFSは、DoDのSHIPプログラムの一環として、Intelの「EMIB(Embedded Multi-die Interconnect Bridge)」および3D積層チップ技術「Foveros」と、チップレットとを組み合わせる予定だという。
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