ソシオネクストは2023年1月30日、2023年3月期第3四半期(2022年度10〜12月)の決算説明会を行った。第3四半期の売上高は前年同期比88.1%増の561億円、営業利益は同165.0%増の63億円で増収増益となった。
ソシオネクストは2023年1月30日、2023年3月期第3四半期(2022年度10〜12月)の決算説明会を行った。第3四半期の売上高は前年同期比88.1%増の561億円、営業利益は同165.0%増の63億円で増収増益となった。また、通期の業績予想について売上高を前回予想(同年9月)から200億円増の1900億円、営業利益を同25億円増の195億円、純利益を同32億円増の162億円とそれぞれ上方修正した。
ソシオネクストは同社が「第1の変革」とする2018年に事業を転換し、特定の顧客向けにSoC(System on Chip)をオーダーメイドで設計するカスタムSoC市場に注力。独自のビジネスモデル「ソリューションSoC」ビジネスモデルを展開している。ソリューションSoCビジネスモデルでは、同社が顧客の製品企画段階から関与し、ファウンドリーやパッケージ、IP(Intellectual Property)コア、ソフトウェア、EDA(Electronic Design Automation)ツールなどの半導体エコシステムを活用して最適なSoCを提供している。
同社の注力分野は自動車、データセンター/ネットワーク、スマートデバイスの3分野で、海外事業の拡大および7nm、5nm、3nmプロセスノードなどの先端技術への対応も進めている。NRE売り上げ(Non-Recurring Engineering、設計開発段階に顧客から対価として受け取る売り上げ)でみると、2022年度第3四半期時点で注力分野の比率は78%、海外向け比率は75%、先端プロセスノード比率(5nmおよび7nm)は59%といずれも高水準になっている。
下図は、注力分野、地域、プロセスノード別の売り上げの内訳で、分野では特に自動車分野、地域では米国と中国、プロセスノードでは5nmおよび7nmの割合が拡大していることが分かる。なお、米国による中国への半導体輸出規制の影響に関しては、同社CEO(最高経営責任者)、肥塚雅博氏は、「米国の規制動向は順守するつもりで対応している。2022年度、2023年度のビジネスに影響があるとは考えていない。米国企業も規制の範囲内で、かなりの量のビジネスを行っているのは事実だ。われわれのリスクヘッジ手段は各国の法令を守りつつ、いかにバランスよくビジネスを拡大して行くかだ。最先端分野では地政学的な問題避けられないだろうが、各国の法令を守りながら、地域バランスを意識してビジネスを広げる」と述べていた。
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