欧州特許庁(EPO:European Patent Office)は「2022年EPO特許レポート」を発表した。EPO全体では19万3460件の出願があり、日本からの出願数は2万1576件で世界3位だった。
欧州特許庁(EPO:European Patent Office)は2023年3月28日(ドイツ時間)、「2022年EPO特許レポート」を発表した。EPO全体の特許出願は、前年比2.5%増の19万3460件で、2年連続で過去最多を更新した。
出願数が最も多い分野は、デジタルコミュニケーションで、前年比11.2%増の1万6705件。2位は医療技術の1万5683件(同1.0%増)、3位はコンピュータ技術の1万5193件(同1.8%増)となった。半導体分野は前年比19.9%増の4366件となった。これらの結果を受け、EPOは「世界的なパンデミックや経済の不確実性にもかかわらず、デジタルコミュニケーションや半導体など、技術革新に関する活動が絶え間なく増えている」と分析した。
国別では、米国が4万8088件で首位、2位がドイツの2万4684件、3位が日本で2万1576件だった。地域別では、米国カリフォルニア州が1万6139件で首位。次いで、東京が1万1905件(日本全体の55.2%)で2位だった。
企業別では、トップがHuawei(4505件)、2位がLG Electronics(3510件)、3位がQualcomm(2966件)だった。日本企業では、ソニーが1329件で10位にランクインしたほか、パナソニックが865件で19位、日立製作所が793件で20位だった。
ソニーは、半導体分野における特許出願数で全体7位、計測分野では8位、コンピュータ技術分野では10位、デジタルコミュニケーション分野では12位だった。パナソニックは、電気機械/装置/エネルギー分野における特許出願数で全体5位。日立製作所は、電気機械分野で全体9位、計測分野では6位だった。
分野別の日本の特許出願数は、1位が電気機械/装置/エネルギーで、前年比19.9%増の2100件、2位が運輸分野で1341件、3位がデジタルコミュニケーションで1222件と続いた。電気機械/装置/エネルギーの特許出願数を国別で見ると、日本が全体の15.5%を占め、2015年以来初めてドイツ(14.4%)を抜いてトップとなった。
2022年 EPO 特許レポートの詳細はこちらで見ることができる。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.