東芝インフラシステムズは、ローカル5G(第5世代移動通信)に対応する分散型アンテナシステム「東芝ローカル5G用DAS」の販売を始めた。ローカル5Gの通信エリアを低コストで拡張できるという。
東芝インフラシステムズは2023年8月、ローカル5G(第5世代移動通信)に対応する分散型アンテナシステム「東芝ローカル5G用DAS(Distributed Antenna System)」の販売を始めた。ローカル5Gの通信エリアを低コストで拡張できるという。
ローカル5Gは、高速で大容量、低遅延、多接続といった5G無線通信の特長に加え、特定の場所や用途で、柔軟なエリア設計が可能である。このため、自営無線として工場やプラント、ビル施設などにおいて導入が検討されている。ただ、高額な導入コストや障害物による電波遮蔽(しゃへい)、エリア外への電波漏えいなど、課題もあった。
これらの課題を解決するために開発したのがローカル5G用DASである。このシステムを導入すると、基地局から届く電波を光ケーブルで必要な場所の近くまで分配し、通信エリアを容易に拡張できる。具体的には、基地局の無線信号を受け取る「親機」、親機とアンテナを接続する「子機」および、親機と子機間の信号を分配する「中継器」で構成される。
基地局とDASを組み合わせて用いれば、低コストで通信エリアを拡張でき、電波の漏れも少なくて済む。その上、ハンドオーバーも発生せず、安定した通信環境を実現できるという。
同社は、2023年12月よりローカル5G用DASの出荷を始める予定。さらに製品の販売だけでなく、ローカル5Gのエリア設計や免許申請支援、工事まで含めたエンジニアリングサービスを提供するための体制も整えている。
東芝D&S、Cortex-M3搭載マイコンに新グループ
部品内蔵で実装面積を削減、モータードライバーIC
東芝、蓄電池モジュールの状態をBLEで無線監視
東芝が語る、車載半導体の最新技術動向
加賀東芝、パワー半導体新製造棟の建設を開始
少ない計算リソースで高精度、東芝の文書理解AICopyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
記事ランキング