onsemiが、韓国富川市のSiCウエハー製造工場の拡張を完了した。同工場はonsemiにとって最大かつ最新鋭のSiC製造施設となり、フル稼働時には年間100万枚以上の200mm SiCウエハーの生産が可能になるという。
onsemiは2023年10月24日(米国時間)、韓国富川市の拠点でSiC(炭化ケイ素)ウエハー製造工場の拡張が完了したと発表した。富川工場はonsemiにとって最大かつ最新鋭のSiC製造施設となり、フル稼働時には年間100万枚以上の200mm SiCウエハーの生産が可能になるという。
垂直統合型SiC製造サプライチェーンの構築に注力するonsemiは2022年半ば、同拠点において150mm/200mm SiCエピウエハー製造ラインの建設に着工していて、2023年9月に完成した。この拡張についてonsemiは、「生産能力の増強という緊急のニーズに対応するもので、onsemiは引き続き顧客に供給保証を提供し、インテリジェントなパワーソリューションにおけるリーダーシップを、一層強化する」と説明している。
onsemiによると、新製造ラインではまず150mmウエハーの生産からスタートし、2025年には200mmウエハーのSiCプロセスが認定され次第、200mmに移行する予定だという。
onsemiのCEO(最高経営責任者)、Hassane El-Khoury氏は、「富川拠点の150mm/200mm SiCウエハー製造施設は、当社の完全統合型SiCサプライチェーンの継続的な成功に不可欠であり、これにより当社は世界的な電化の流れを加速させることができる」とコメントしている。
なお、今回の工場拡張によって、主に高度技術職を充足することを目的に、今後3年間で最大1000人の現地従業員を雇用する予定だという。これは、同拠点の現在の従業員数である約2300人の40%以上の増員に相当する。
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