「エリクソンモビリティレポート」最新版によると、5G(第5世代移動通信)モバイル加入契約数は2029年に全世界で53億件を超え、固定無線アクセス(FWA)の接続数は3億3000件を超える見通しだ。
エリクソン・ジャパン(以下、エリクソン)は2023年12月21日に開催した記者説明会で、同社が同年11月に発行した、世界の移動通信市場のトレンドに関する調査報告書「エリクソンモビリティレポート」最新版の概要について説明した。5G(第5世代移動通信)モバイル加入契約数は2029年には全世界で53億件を超え、固定無線アクセス(FWA)の接続数は3億3000件を超える見通しだ。
同レポートによると、5Gモバイル加入契約数は2023年末までに16億件を超える見込み。地域別の普及率を見ると、北米が61%で最も高い。これに続くのが北東アジアの41%、湾岸協力会議諸国の34%、西欧の25%だ。
世界市場における5Gの現状については、約280の事業者が商用ネットワークを提供している。人口カバレッジは2023年末に45%を超える見通しで、2029年には約85%に達すると予測されている。2023年末における5Gの人口カバレッジを地域別にみると、北米と中国が95%と最も高い。その後は欧州(ロシアを除く)が70%、アジア太平洋(中国を除く)が45%と続く。
エリクソンのCTO(最高技術責任者)を務める鹿島毅氏は、「2023年は5G加入契約数が世界で6億件追加された。北米やインドでの5G普及拡大が顕著で、特にインドでは、2022年10月の5Gサービスの提供開始以降、約1年で95%以上の人口カバレッジを達成した」と語った。インドでは、通信サービスプロバイダーのReliance Jio Infocommが「Jio」というブランド名で5Gサービスを提供し、国内の5G容量全体の85%をカバーしているという。
エリクソンは2022年10月、インド国内における無線アクセスネットワーク(RAN)展開に向けて、Reliance Jio Infocommと長期にわたる戦略的5G契約を締結している。
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