ニデックの23年度Q3決算は増収増益も、E-Axle事業は「反省から始める」 : 23年度通期の業績予想は下方修正 (2/2 ページ)
永守氏は、「われわれはモーターの会社だ。原点回帰で、収益力のあるモーター事業に経営資源を集中させていく。(車載分野では)トラクションモーターに傾注し過ぎた。それが失敗の原因だった」と語り、大型モーター事業についてはM&Aで拡大していく方針を示した。
ニデックによれば、車載製品グループでも、E-Axle以外が堅調に推移しているという。「E-Axleについては“リスタート”だが、われわれの原点に立ち戻り、全てのモーター事業を成長させていくというフェーズだと考えている」(ニデック)
併せて、需要が旺盛なインドおよびアフリカ市場への進出を拡大することにも触れた。インドでは、建設中の4番目の工場に加え、5番目の工場(家電用モーターの製造)の建設を検討している。さらに、ニデック初となるアフリカの工場をエジプトに建設する計画だ。同工場では2025年の生産開始を予定している。
インドとアフリカへの進出を拡大する[クリックで拡大] 出所:ニデック
世代転換戦略が好調、ニデックのE-Axleが初の黒字化
ニデックの2023年度(2024年3月期)第1四半期決算は、売上高が5660億5500万円、営業利益は601億5200万円と増収増益だった。トラクションモーターシステム「E-Axle」の収益改善や前年度に実施した固定費削減が奏功した。
車載分野が好調で過去最高益を更新、ニデックの23年度中間決算
ニデックの2024年3月期(2023年度)第2四半期連結決算は、売上高が1兆1606億円、営業利益は1157億8200万円と、前年同期比で増収増益だった。車載分野における日米欧からの引き合い増や、精密小型モーター分野の回復傾向によるものだ。
ルネサスとニデックが次世代E-Axleで協業へ
ルネサス エレクトロニクスとニデックは、EV(電気自動車)向けのE-Axleの半導体ソリューションでの協業に合意した。ニデックのモーター技術とルネサスの半導体技術を掛け合わせ、業界最高水準となる次世代E-Axleの実現に向け、PoC(概念実証:Proof of Concept)の共同開発を目指す。
ニデック米子会社、「空飛ぶクルマ」に向け合弁設立へ
ニデックは、同社米国子会社「ニデックモータ(NMC)」が、ブラジル航空機メーカーのEmbraer(エンブラエル)と、合弁会社を設立することで合意したと発表した。合弁会社は、空飛ぶクルマ「電動垂直離着陸航空機(eVTOL)」に向けた「電機駆動システム」の開発や供給を行う。
ASMLの23年通期は増収増益、純利益39%増 初の高NA EUVも出荷
ASMLの2023年通期業績は、売上高が前年比30%増の276億ユーロ、純利益が同39%増の78億ユーロ、粗利益率は51.3%だった。また、受注残は390億ユーロとなった。
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