OLEDが「快進撃を継続」も、液晶は引き続き大幅赤字 JDI決算:3Q累計の純利益は380億円の赤字(4/4 ページ)
JDIは、第3四半期が計画対比で順調に推移していることを踏まえ、今回通期業績予想について2023年11月に上方修正した数値を据え置いた。売上高は前年度比8.8%減の2470億円、営業利益は340億円の赤字、純利益は440億円の赤字と10期連続の赤字となることを予想している。同社は、黒字化達成の時期について、事業計画を精査したうえで、2024年5月の本決算の発表時に改めて示すとしている。
2023年度通期業績予想[クリックで拡大]出所:ジャパンディスプレイ
なお、JDIは、VR向けの売り上げについては、前述の通り需要の踊り場感が継続していることから2023年11月に予想値を大幅に下方修正したうえで「年末商戦の状況を見て再調整の必要性があるかを改めて示す」としていた。今回、坂口氏は、「年末商戦を終えてみてみると、特段の回復が見られなかった」と説明。前回予想値から変更はしなかった。
また、令和6年能登半島地震で被災した石川工場(石川県川北町)については、1月31日に本格的に生産を再開していて、業績への影響は軽微と見込んでいる。
- JDI、石川工場での生産を本格的に再開
ジャパンディスプレイ(JDI)は2024年1月31日、令和6年能登半島地震の影響で生産を停止していた石川工場(石川県川北町)で本格的に生産を再開したと発表した。地震による業績への影響は現在精査中としている。
- JDI、照明の配光特性を制御する「LumiFree」を量産へ
ジャパンディスプレイは、液晶技術を用いて照明の光の広がり方を自在に制御可能にする「LumiFree」の量産出荷を2023年7月から開始した。同社はLumiFreeの事業で、2026年度には年間100億円以上の売上規模を目指す。
- JDI決算は赤字継続、技術開発で再起図る
ジャパンディスプレイの2023年度第1四半期業績は、売上高が前年同期比7%減の530億円。営業損益が同70億円減で139億円の赤字、純損益が同72億円減で122億円の赤字となった。「eLEAP」などの独自技術開発で黒字化を目指す。
- 鳥取工場の液晶パネル生産を25年3月に終了、JDI
ジャパンディスプレイ(JDI)が、鳥取工場での第4世代液晶パネル生産を2025年3月に終了する。生産終了後、同工場は戦略拠点として事業を継続する予定だ。
- “透明な”液晶メタサーフェス反射板を開発、JDI
ジャパンディスプレイは、5Gの本格展開に向け、5Gミリ波(28GHz帯)対応の透明な液晶メタサーフェス反射板を開発した。これにより、窓ガラスや広告媒体上など、反射板設置の自由度が大幅に向上する。
- 映像の「奥行き」をカメラ1台で判別、JDI
ジャパンディスプレイは、「Smart Sensing/無人化ソリューション展」(2023年5月31日〜6月2日)に出展し、同社の液晶パネル技術を活用した3次元撮影技術やホバーセンサー技術を用いた非接触タッチパネルなどを展示した。
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