今後は「PSoC」ブランドを前面に――Infineonが非車載用マイコンの戦略を発表:成長見込むIoT市場への投資を加速(2/2 ページ)
Infineonは、2020年にCypressを買収した。これに伴い、旧Cypressの非車載マイコン、無線通信ICを扱う事業部は、Infineonのセキュリティ事業部に統合されてCSS(コネクテッド セキュア システムズ)事業本部となる。ICW事業部は、このCSS事業本部の傘下で、民生用/IoT用および産業用のマイコン、Wi-Fi/Bluetooth通信用ICを手掛ける。
IoTデバイスは、2022年の300億台から、2027年には430億台まで増加すると予測されている。ICWがターゲットとする市場規模は、2023年の124億ユーロから、2028年には185億ユーロまで拡大する見込みだ。特に、エッジAIやMLの分野はIoTを実現する上で重要な市場で、世界のMLデバイスの出荷台数は、2023年の10億台から年平均成長率(CAGR)32%で成長し、2028年には41億台まで伸びると見込んでいる。Geha氏は「Infineonは、IoT市場を成長事業と位置付け、大規模かつ継続的な研究開発投資を行う」と語った。
左=成長が見込まれるIoT市場/右=エッジAI、MLの重要性[クリックで拡大] 出所:Infineon
Infineonの2023年度(2022年10月〜2023年9月)通期の売上高は163億ユーロ。IoT事業の売上高は全体の15%(約24億ユーロ)を占めていて、そのうち半分(約10億ユーロ)がICW事業部の売り上げだ。Geha氏によると「ICW事業部は売り上げの3割に当たる年間約3億ユーロを研究開発投資に充てている」という。
Infineonの事業部別売り上げおよび、ICW部門の概要[クリックで拡大] 出所:Infineon
【訂正:2024年3月18日14時30分 当初の記事では「これに伴い、旧Cypressのメモリ、非車載マイコン、無線通信ICを扱う事業部は、Infineonのセキュリティ事業部に統合されてCSS事業本部となる」としていましたが、旧Cypressのメモリ事業はCSSに統合されていません。お詫びして修正致します。】
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