ブリヂストン ソフトロボティクス ベンチャーズとKonelは、ゴム人工筋肉を用いた柔らかいロボット「Morph(モーフ)」を開発した。2024年5月17〜25日に都内で開かれた体験イベント「Morph inn」に筆者も参加してきた。
ブリヂストンの社内ベンチャーであるブリヂストン ソフトロボティクス ベンチャーズとクリエイター集団Konelは、「人とロボットとの歩み寄り」をテーマに、ゴム人工筋肉を用いた柔らかいロボット「Morph(モーフ)」を開発した。
Morphは、8本のゴム人工筋肉を内蔵したクッション型のロボットだ。6層構造になっていて、下から順に、硬質発泡ウレタンフォーム(土台)、高反発クッション材、ゴム人工筋肉、中反発クッション材、低反発クッション材、表面には東レが提供する布「Ultrasuede(ウルトラスエード)」が使われている。
ゴム人工筋肉は、ゴムチューブの外側に、防弾チョッキにも使用されているアラミド繊維で編み込んだスリーブを巻き付けたもの。ゴムチューブの内側から空気圧をかけるとスリーブの隙間が縮まるため、ゴム人工筋肉は縮んで太くなり、空気圧を下げると元に戻る。通常時の長さは約1m、直径は24mmで、空気圧を掛けた場合は、全長が約30%短くなり、直径が45mmほどになる。空気圧は、外付けのコンプレッサーを使って電圧(通常は1.8〜2.8V、最大で5.0V)で調整していて、最大で約0.5mPaだ。
ブリヂストン ソフトロボティクス ベンチャーズ 主幹の山口真広氏は、ゴム人工筋肉の特長について「ブリヂストンがタイヤで培った技術を応用しているため、100万回伸縮しても壊れない。また、両端にある締め金具の部分も工夫することで、何度使用しても空気圧を維持できる」と語った。
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