大人だって甘えたい! 柔らかいロボット「Morph」に抱きしめられてきた:ゴム人工筋肉で自然の動きを再現(3/3 ページ)
Morph/Morph miniの動きは、サルがリンゴを食べる動きや草原の揺れなど、100種類以上の動きから人間が心地よく感じるであろう30種類を選んだものだ。これら30種類の映像データから特長点の変化量を測定し、波形データに変換。波形データに基づいて、空気圧の調整を行い、ゴム人工筋肉を伸縮させてMorph/Morph miniを動かす。ゴム人工筋肉は、2本1セット(合計15セット)で動かし、それぞれのセットの動作タイミングをズラすことで不規則な動きを再現している。体験会の最後には、自分の動きをデータ化するコーナーも設置していた。
都氏は、Morph innのコンセプトについて「ロボットというと、冷たくて硬く、人間の意図した動きをする道具のようなイメージを持たれることが多い。一方で、Morph/Morph miniは、温かくて柔らかく、予想できない動きをする。Morph innでは、Morphに体を委ねて甘えながら、Morph miniに甘えられているような、無目的で甘え合える空間を目指した」と語った。今後は、Morph/Morph miniのサイズバリエーションの拡大や、AI(人工知能)を用いて人間の声に反応して動かせるようにするなどの研究を検討するという。
ブリヂストン ソフトロボティクス ベンチャーズ CEO(最高経営責任者)の音山哲一氏は、今後のビジネス面での方針について、「2024年内にはパートナーを見つけ、実用化に向けた実証実験を増やしていく。そのために、今後もイベントでの露出を増やし、多くの人/企業に体験してもらえる機会を作る」と語った。現時点では、オフィスやパブリックスペース(商業施設や駅など)などで休憩目的での設置を検討しているという。
- 愛に飢える筆者が、自分で自分を抱きしめてきた
最後に「ハグ」をしたのはいつだろうか。子供の頃は多かったハグの機会も、年を重ねるに連れて減っていると思う。Dentsu Lab Tokyoが開催した、自分で自分を抱きしめる「Hugtics」の体験会に筆者も参加してきた。
- デジタル世界でもう一度、ALS患者の体を動かせる仕組みを開発
もう一度体が動くならDJ(ディスクジョッキー)をやりたい――。1人のALS(筋萎縮性側索硬化症)患者の願いをかなえるべく、Dentsu Lab Tokyo、NTT、WITH ALSは、筋肉を動かそうとする脳からの電気信号「筋電」を使って、デジタル世界で身体性を取り戻す仕組みを開発した。
- 睡眠改善用ウェアラブル機器が続々登場
「ウェアラブル EXPO」(2023年1月25日〜27日、東京ビッグサイト)では、脳波やいびきを自宅で計測できる睡眠改善用のウェアラブルデバイスが多数展示された。
- IOWNで、120kmの遠隔でも”普段通り”の手術を実現
NTTは2022年11月15日、遠隔手術の実現に向け、国産の手術支援ロボット「hinotori サージカルロボットシステム」(以下、hinotori)を提供するメディカロイドと共同実証を開始したと発表した。NTTの「IOWN オールフォトニクス・ネットワーク」(以下、APN)と接続し、低遅延でゆらぎの少ない通信を活用することで、医師不足が深刻化する地方でも専門医の手術を受けられる環境作りを目指す。実証環境は2022年11月16〜18日に開催される「NTT R&D フォーラム ―Road to IOWN 2022」で展示された。
- ヘルニア歴8年の記者が「近距離モビリティ」を体験してみた
WHILLは2022年11月9日、近距離モビリティ「WHILL」をはじめとした小型パーソナルモビリティ業界のメディア向け説明会を実施した。WHILLは道路交通法上「電動車椅子」の規格に分類され歩道走行が可能だ。運転免許も不要なため、普通自動車運転免許を返納した方や歩きづらさを感じている方の近距離移動用モビリティとして提供を進めている。今後は商業施設などでの貸し出しを通じて認知を拡大し、ゆくゆくは所有者増につなげていく狙いだ。
- ダンベル重量を自動調整、『スマート筋トレ』を体験
医療用健康モニターソリューションを提供するUmiLab(ウミラボ)が「第9回 ウェアラブルEXPO」(2023年1月18〜20日、東京ビッグサイト)で国内初展示したスマートトレーニングマシンを、筋トレ好きの筆者が体験した。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.