積水化学工業は、先端半導体製造工程で用いられる高接着易剥離UVテープ「SELFA」について、国内で生産能力を増強する。また、半導体材料のR&D拠点を台湾に新設することも決めた。これらに関連する投資総額は約50億円を予定している。
積水化学工業は2024年7月、先端半導体製造工程で用いられる高接着易剥離UVテープ「SELFA」について、国内で生産能力を増強すると発表した。同時に、半導体材料のR&D(研究開発)拠点を台湾に新設することも決めた。これらに関連する投資総額は約50億円を予定している。
同社高機能プラスチックスカンパニーが手掛けるSELFAは、高い接着性とUV照射による易剥離性を兼ね備えた製品。薄く研磨されたウエハーなどでもダメージ無く加工できる。このため、AI(人工知能)や高速通信向け最先端半導体、車載向けパワー半導体などの製造工程で採用されているという。
これらの市場は、今後も継続的な需要拡大が見込まれることから、安定した供給体制の確立と品質管理レベルの強化を図るのが狙い。生産能力を増強するのは武蔵工場(埼玉県蓮田市)。増強するラインは2027年度上期(4〜9月)に稼働の予定。
台湾新竹市に設ける半導体材料のR&D拠点は、顧客に近接する地域において、高接着易剥離テープや層間絶縁材といった半導体材料関連製品の評価や分析、設計開発などを行う。2025年4月より業務を始める計画。なお、今後は韓国や米国などへR&D拠点を開設することも検討していく。
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