村田製作所は「TECHNO-FRONTIER 2024」にて、AI(人工知能)演算機能を搭載したカメラによる工程管理ソリューションを展示した。製造業における手作業の工程をリアルタイムで解析することで、ミス防止や作業スピード向上が期待できるという。
村田製作所は「TECHNO-FRONTIER 2024」(2024年7月24〜26日、東京ビッグサイト)にて、AI(人工知能)演算機能を搭載したカメラによる工程管理ソリューションを展示した。
近年、製造業においては生産ラインの自動化が進んでいるが、手作業が欠かせない工程も残っている。手作業では作業者によって品質や生産数にばらつきが生じてしまうという課題がある。
村田製作所が開発しているのは、AI演算機能をカメラに搭載し、手作業の工程をリアルタイムで解析することで効率化するソリューションだ。ミスをしやすい作業者の手順を解析してミスを防いだり、逆に作業が速い作業者の手順を解析して生産ライン全体を効率化したりすることが期待できるという。
ハードウェアはUSBカメラとTinker Boardに、人の骨格や物体を検知する村田製作所独自のエッジAIモジュールを2点組み合わせたもの。ソフトウェアはAI開発プラットフォームを手掛けるスタートアップのRUTILEAが開発したもので、ノーコードで作業フローを設定し、物体検知/作業認識を行える。利用にあたってAIの専門知識を必要としないため、作業フローに変更があった際にも現場で対応しやすいという。
ブースでは、ねじ取り付け工程を管理するデモ展示を行った。カメラの画角に作業者の手やねじが映りこむとそれぞれを認識して、フロー通りに作業が進んでいるか判断し、作業時間を測定していた。
村田製作所は現在、同ソリューションの自社工場への導入を検討している。
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