新電元工業は「TECHNO-FRONTIER 2024」にて、逆接続/逆流防止用の理想ダイオードICを展示した。従来のSBDと比べて、導通損失を55%、温度上昇を37%低減し、実装面積を75%削減できるという。
新電元工業は「TECHNO-FRONTIER 2024」(2024年7月24〜26日、東京ビッグサイト)にて、逆接続/逆流防止用の理想ダイオードICを展示した。
自動車のECU(Electronic Control Unit)の逆接続や逆流防止にはダイオードを用いることが一般的だが、ECUの高機能化/複雑化に伴い電流が増加する中で、導通損失や発熱の増加が課題となっている。
新電元工業の「MF2003SV」は、pチャネル型MOSFETと逆接続保護/逆電流防止回路を組み合わせ、ダイオードのように動作させる理想ダイオードICだ。MOSFETはダイオードと比べて導通損失が小さいため、高効率化が実現する。MF2003SVは従来のSBD(ショットキーバリアダイオード)と比べて、導通損失を55%、温度上昇を37%低減し、実装面積を75%削減できるという。
「MOSFETと制御回路を一体化しているため、そのままダイオードのように組み込むことができ、回路の設計も容易だ」(ブース担当者)
ブースでは、MF2003SVとSBDを比較するデモを展示した。MF2003SVが発熱を抑制していることが分かる。
平均電流5AのMF2003SVに加えて、さらなる大電流に対応するために開発中のハイサイドゲートドライバーIC「MF2007SW」も展示した。nチャネル型MOSFETを外付けすることで理想ダイオードとして機能する。
同製品は、双方向導通の半導体リレーとしても使用できる。従来のメカニカルリレーと比べて、実装面積を約50%削減できるとしている。
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