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最大100万点保管できる新倉庫が稼働開始、コアスタッフ在庫保管/物流業務を請け負う新サービスも提供(1/2 ページ)

コアスタッフは2024年9月3日、総工費50億円で建設した新物流センター「Zero Hub」(長野県佐久市)の開所式を行った。その後の館内見学会では、高さ20m、最大10万点保管可能な自動倉庫や、無人搬送車(AGV)などを公開した。

» 2024年09月05日 13時30分 公開
[半田翔希EE Times Japan]
コアスタッフ社長の戸澤正紀氏 コアスタッフ社長の戸澤正紀氏[クリックで拡大]

 コアスタッフは2024年9月3日、2022年12月から建設していた新物流センター「Zero Hub」(長野県佐久市)の開所式を行った。鉄骨4階建てで、敷地面積は1万6761m2、延床面積は1万5020m2。在庫保管可能数は約50万〜100万点(最大)だ。倉庫業務の生産性は、自動倉庫や無人搬送車(AGV)を導入したことで、従来拠点に比べて3〜5倍に向上した。総工費は約50億円。既に稼働していて、現在は、約1万4000コンテナ/約9万点の在庫を保管している。

 コアスタッフ社長の戸澤正紀氏は開所式で、「延べ床面積/在庫保管可能数ともに大幅に拡大した。これにより、今までできなかった取り組みができるようになる。Zero Hubの開所で直接的に売り上げが増加するわけではないが、自動倉庫やAGVの導入で生産性を向上させられるため、売り上げ増の余地ができたと考えている」と述べた。一方で、「半導体市場が2024年後半から回復していくことを考えると、現状の設備で必ずしも十分だとは考えていない。今後も必要に応じて、自動倉庫の追加導入や増床を検討する」と語った。

Zero Hubの外観旧物流センターとの比較 左=Zero Hubの外観/右=旧物流センターとの比較[クリックで拡大] 出所:コアスタッフ

高さ20mの自動倉庫やAGVを公開

 同社は、開所式に合わせてZero Hubの館内見学会を実施した。

 自動倉庫は、高さ20m(4階吹き抜け)のフリーサイズケース自動倉庫(1号機)と、ダブルディープシャトル自動倉庫(2号機)を備え、1号機と2号機で合わせて約10万点を保管できる。1号機は主に1個からの注文に対応する製品を保管、2号機は主に入荷製品の一時保管に使用する。

コアスタッフの新物流センター「Zero Hub」に設置されている自動倉庫。左がフリーサイズケース自動倉庫(1号機)、右がダブルディープシャトル自動倉庫(2号機)

 AGVは2台導入していて、床に貼られた「QRコード」を認識しながら自動で走行し、倉庫内の在庫を運搬する。エレベーターも自動で乗り降りできるため、積み込み以外の作業工数を削減できる。

新物流センター「Zero Hub」内を自動走行するAGV

 2〜4階には、自動倉庫に入らない大きさの在庫や、箱詰めが完了した在庫を保管する棚が860個(開所時点)設置されている。顧客への貸し出しを想定した施錠可能なスペースも用意している。

新物流センター「Zero Hub」の通常倉庫エリア

 1階では、出荷チーム/入荷チーム/在庫チームの3チームに分かれて在庫管理や発送業務を行っている。解析エリアも設置していて、市場流通品を中心に、真贋判定や故障検査などの解析を行っている。現在、従業員数は約65人で、シフト制(2交代制)で週7日間勤務している。今後、最大140人規模まで雇用を拡大する予定だ。

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