AI(人工知能)関連技術の進展が加速する中、エッジデバイス上でAI推論を行うエッジAIの導入が進んでいる。中でも、より低消費電力/低コストのマイコンを用いるケースへの注目が高まっている。マイコン/プロセッサを多く手掛けるNXP SemiconductorsのエッジAI向け戦略とポートフォリオについて、NXPジャパンに聞いた。
AI(人工知能)関連技術の進展が目覚ましい昨今、クラウドではなくエッジデバイス上で推論を行うエッジAIの導入が進んでいる。低遅延であることや通信コスト/エネルギーコストが削減できること、セキュリティの向上、オフライン状態でも動作できる信頼性などが理由だ。中でも、マイコンを用いてさらに低消費電力/低コストで実現するケースへの注目が高まっていて、マイコンを手掛ける半導体メーカーはエッジAI向けのラインアップ拡充を急いでいる。
NXP Semiconductors(以下、NXP)もその1社だ。同社は、エッジAIに向けた次世代マイコン/プロセッサの開発を加速させている。NXPのエッジAI向けの戦略とポートフォリオについて、NXPジャパン マーケティング統括本部 プロダクトマーケティング部 担当部長の浜野正博氏に聞いた。
エッジAIの活用は、画像処理や音声処理といった従来クラウド上で処理する必要があったアプリケーションにまで拡大している。異常検知や予知保全を行う時系列データの処理にも広く取り入れられるようになった。
これに伴って、NXPはエッジAI向けポートフォリオを拡大している。NXPでは、Arm Cortex-Mコアを搭載したマイコン製品群と、Cortex-Aコアを搭載したプロセッサ製品群を展開している。Mコア搭載製品の中でも動作周波数が500M〜1000MHz程度のものは、マイコンとプロセッサの中間の「クロスオーバーマイコン」と位置付けている。
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