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JSファンダリとオキサイド、SiCウエハー国産化目指し協業溶液法SiCウエハー事業

JSファンダリとオキサイドが、溶液法SiCウエハー事業において、業務提携に関する基本合意書を締結したと発表した。JSファンダリは、「溶液法SiCウエハーの事業化にオキサイドと取り組み、「欠陥が少なく高品質なウエハーの市場への安定投入を図ることで、自社のパワー半導体ビジネス拡大への足掛かりとする」としている。

» 2024年10月09日 18時55分 公開
[永山準EE Times Japan]

 JSファンダリとオキサイドは2024年10月9日、溶液法SiC(炭化ケイ素)ウエハー事業において、業務提携に関する基本合意書を締結したと発表した。JSファンダリは、「溶液法SiCウエハーの事業化にオキサイドと取り組み、「欠陥が少なく高品質なウエハーの市場への安定投入を図ることで、自社のパワー半導体ビジネス拡大への足掛かりとする」としている。

 オキサイドは、次世代パワー半導体材料として溶液法SiCウエハーの事業化に取り組んでいる。溶液法とは、溶媒に溶け込んでいる溶質を種結晶上に析出させ結晶成長させる方法。SiCの場合、炭素製るつぼ内にシリコンを投入、加熱して液体とし、るつぼ材の炭素がシリコン溶媒中に溶け込むことでSiC溶質が作られる。そのSiC溶質をSiC種結晶に析出させ、SiC単結晶を成長させるもので、「従来の昇華法に比べて、欠陥が少なく高品質なSiCウエハーの製造が可能と見込まれている」という。

 オキサイドは、今回の業務提携について、「溶液法SiCパワー半導体の社会実装を果たすためには、当社が取り組むウエハーに加え、製造バリューチェーンを構築することが重要だ。特に、研磨やエピタキシャルは、SiCパワー半導体の性能に直結する重要な工程だ。そのため、国内初の独立系ファンドリ専業企業で、パワー半導体の製造工程全般において豊富な実績と知見を有するJSファンダリと業務提携する」と説明している。

 JSファンダリは「溶液法SiCウエハーの事業化を通して、自社でのSiC事業へ、各工程における技術開発と製造経験に生かすことで、パワー半導体においてより価値の高いファウンドリー事業を展開していく」と述べている。

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