FLOSFIAは、酸化ガリウム(α-Ga2O3)パワー半導体デバイスの量産化に向けて、4インチウエハーの製造技術に関する実証を完了するとともに、試作したショットキーバリアダイオード(SBD)を用い、製品の信頼性についても改善されていることを確認した。
FLOSFIAは2025年12月、酸化ガリウム(α-Ga2O3)パワー半導体デバイスの量産化に向けて、4インチウエハーの製造技術に関する実証を完了するとともに、試作したショットキーバリアダイオード(SBD)を用い製品の信頼性についても改善されていることを確認したと発表した。
次世代パワー半導体デバイスの開発においては、電力変換効率の飛躍的向上を目指し、シリコン(Si)以外の半導体材料を採用する動きが本格化している。酸化ガリウムもその1つだが、量産化に向けてはいくつかの課題もあった。例えば、ウエハーの大口径化や信頼性の向上などである。
酸化ガリウムデバイスは、サファイア基板を活用する。このため、SiC基板に比べ基板コストを最大50分の1にできる。しかも、酸化ガリウムの成膜は独自のミストドライ法を用いた装置で行う。この装置自体も従来のSiC結晶成長装置に比べ、10分の1以下という設備投資額で済むという。GaN-LEDやSiC工場に設置された既存のプロセス装置を流用することも可能である。
FLOSFIAは今回、酸化ガリウム表面の加工プロセスに起因する信頼性のばらつきについて、主な要因を突き止めた。それは、「微小な凹凸」と「特殊な結晶欠陥」であった。これに対し、ウエハー全面にある微小な表面凹凸を高い感度で検出する方法や、結晶欠陥を検出する独自の技術を開発し、信頼性のばらつきを改善した。
これらの技術を活用して、耐圧600V/電流10Aクラスのデバイスを試作し、その特性を評価した。この結果、逆方向電圧印加時のリーク電流は、対策前に比べ1000分の1以下となった。また、150℃という高温環境下で逆バイアス連続印加したところ、1500時間経過した後も破壊していないことを確認した。
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