静岡に半導体パターニング材料開発の新設、メルク:約100億円投じ
ドイツの化学大手Merck(メルク)は、静岡事業所(静岡県掛川市)内に先端材料開発センター(AMDC)棟を建設する。2026年に運用を始める予定で、半導体パターニング材料の開発力を強化する。投資額は7000万ユーロ超(約100億円)だ。
ドイツの化学大手Merck(メルク)は2024年12月、静岡事業所(静岡県掛川市)内に先端材料開発センター(AMDC)棟を建設すると発表した。2026年に運用を始める予定で、半導体パターニング材料の開発力を強化する。投資額は7000万ユーロ超(約100億円)だ。
AMDCは、面積が5500m2の施設内に、最先端のクリーンルームと高度な研究設備を導入する。これによって、最新の半導体ノードや革新的な材料のためのソリューション開発を加速していく。
特に、EUV(極端紫外線)材料やDSA(誘導自己組織化)など最先端ソリューション分野に注力し、AI(人工知能)半導体や先端ノードを含む次世代アプリケーションの需要に応えながら環境負荷の低減も目指すとしている。
メルクは、2021年から日本国内に設けた半導体材料拠点の強化を継続的に行っていて、投資総額は1億2000万ユーロを超える規模になる。
出所:Merck
メルクのシニアバイスプレジデント兼パターニングソリューション部門責任者を務めるKevin Gorman氏は、「静岡事業所へのAMDC建設を通した研究開発の能力強化は、イノベーションに対するメルクの戦略的な取り組みと、日本の半導体産業がグローバル市場において重要な貢献を果たしていることを示すものだ。今回の投資によって、次世代ソリューションの提供力を強化し、日本と世界の両市場で半導体産業の成長を支援していきたい」とコメントした。
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