ソシオネクストの2024年度通期(2024年4月〜2025年3月)業績は、売上高が前年度比14.8%減の1885億円、営業利益が同29.6%減の250億円、純利益が同25.0%減の196億円で、減収減益となった。中国の通信機器関連を中心に、中国向けの減少が響いた。
ソシオネクストは2025年4月28日、2024年度通期(2024年4月〜2025年3月)の決算説明会を行った。2024年度通期の売上高は前年度比14.8%減の1885億円、営業利益は同29.6%減の250億円、純利益は同25.0%減の196億円で、減収減益となった。中国の通信機器関連を中心とした中国向けの減少が響いた。
ソシオネクストは今回、2025年度通期の業績予想も発表した。売上高は前年度比7.2%減の1750億円、営業利益は同44.0%減の140億円、純利益は同46.4%減の105億円と2年連続となる減収減益を予想している。なお為替レート前提は1米ドル=130円で、為替感応度は米ドルに対し1円の変動で年間の売上高が10億円程度、営業利益が3億円程度とみている。このため前年度の為替レート(1米ドル=152.6円)で、この為替感応度に沿って2025年度予想を計算した場合、売上高は1976億円、営業利益は208億円で増収減益になるという。
ソシオネクスト会長兼社長の肥塚雅博氏は「各国の政策やマクロ経済動向などさまざまな不確定要素やリスクがある。今後の推移、その影響を慎重に見ていきたい」と説明。なお、米国の関税政策による影響については「不確定要素であり、まだ見えていないが、今後とも慎重に見ていきたい」とした。
2025年度の売上高の四半期別の予想では、2025年度上期までは在庫調整などに伴う売り上げの減少が続き、2025年度第1四半期は前四半期を下回る可能性があると予想する。ただし、その後はこの第1四半期を底に、第2四半期、そして下期からはオートモーティブ関連の新規量産開始などで売上高成長が続くと見ている。また営業利益についても、年間では為替影響もあり2024年度を下回り、特に2025年度上期は低い水準となるとみるものの、下期からは改善していくことを期待する。
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