キオクシアは、2025年3月期(2024年度)の業績(Non-GAAPベース)を発表した。売上高は前年比58.5%増の1兆7065億円、営業利益は4530億円で、純利益は2660億円だった。2023年度は2446億円の赤字だったが2024年度は大きく回復し、売上高と純利益は過去最高となった。データセンター/エンタープライズ向けSSDの需要が大きく、販売額は前年比3倍に伸長した。
キオクシアは2025年5月15日、2025年3月期(2024年度)の業績(Non-GAAPベース)を発表した。
2024年度第4四半期は、売上高が前四半期比22.9%減の3471億円、営業利益は375億円で、利益率は前四半期比16.6ポイント減の10.8%だった。純利益は133億円で、利益率は同13.1ポイント減の3.8%だった。エンタープライズ向けの需要は堅調だったものの、PC/スマートフォン向けの顧客在庫調整の影響で販売単価が20%前後下落したという。容量ベースでの出荷量は、主にスマホ向け需要の低下によって、前四半期比で10%程度減少した。
アプリケーション別に見ると、第4四半期の販売実績は、スマートデバイスが前年同期比29.2%減の796億円、SSD&ストレージは同32.5%増の2152億円、その他が同10.7%増の523億円だった。
スマートデバイスは前四半期比でも32.0%減となった。顧客の在庫調整継続のほか、3次元(3D)フラッシュメモリ「BiCS FLASH」の第5世代品から第8世代品への移行などによる需要減や販売単価下落の影響を受けたものだ。SSD&ストレージは前年同期比では増加し、売上高全体の成長に貢献したが、前四半期比では22.8%減となった。
通期での売上高は前年比58.5%増の1兆7065億円、営業利益は4530億円で、純利益は2660億円だった。2023年度は営業損失が2540億円、純損失が2446億円とそれぞれ赤字だったが2024年度は大きく回復。売上高と純利益は過去最高となった。 業績の改善は、需要の回復による価格上昇、コスト削減施策の効果、円安などによるものだという。特にデータセンター/エンタープライズ向けSSDの需要が大きく、販売額は前年比3倍に伸長した。
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