エレクトロニクスの国際標準団体「IPC」は、2025年6月23日より「グローバル・エレクトロニクス・アソシエーション」として、新たなスタートを切った。業界を代表する新組織として、サプライチェーンの強靭(きょうじん)化と国際連携を推進していく。
エレクトロニクスの国際標準団体「IPC」は、2025年6月23日より「グローバル・エレクトロニクス・アソシエーション」として、新たなスタートを切った。「より良いエレクトロニクスで、より良い世界を」をスローガンに掲げ、業界を代表する新組織としてサプライチェーンの強靭(きょうじん)化と国際連携を推進していく。
IPCは1957年に設立され、エレクトロニクス産業における標準化や認証を行ってきた。今やエレクトロニクス産業は、世界で年間6兆米ドルの市場規模に達している。こうした中でIPCは、オリジナル機器メーカーを始め、半導体デバイスやプリント基板、組み立て・製造サービス、ハーネス、電子材料、製造設備といったサプライヤーを対象に、エレクトロニクスのバリューチェーン全体を支えてきた。
新たに発足したグローバル・エレクトロニクス・アソシエーションは、IPCが活動してきた70年近い歴史を受け継ぎ、より広範かつグローバルな視点で業界の声を発信していく。なお、製品の信頼性と一貫性を確保するため、業界標準および認証プログラムについては現行の「IPC」ブランドを継続していくという。IPCエデュケーション・ファウンデーションは、名称を「エレクトロニクス・ファウンデーション」に変更した。
TTMテクノロジーズの社長兼CEOで、同協会の理事長を務めるトム・エドマン氏は、「当アソシエーションはプリント基板の標準化から始まった。現在はAIや自動運転車、次世代通信など、広範な分野を支えている。新名称のもと、今後は政府や産業界とのパートナーシップ強化、新規投資の促進、業界全体のイノベーション推進、サプライチェーンの混乱軽減に一層注力していく」とコメントした。
また、グローバル・エレクトロニクス・アソシエーションの社長兼CEOを務めるジョン・W・ミッチェル氏は、「当アソシエーションは、新たなミッションとビジョンのもと、業界や会員らと一層密接に連携し、変化し続ける世界でエレクトロニクスの重要性を発信していく」とコメントした。
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