ディスコの2025年度第1四半期(4月〜6月)業績は、売上高が前年同期比8.6%増の899億円、営業利益は同3.3%増の344億円、純利益は同0.2%増の237億円で増収増益だった。EV需要が減退する一方、生成AI向けの装置需要が継続していることから高水準の出荷が継続。いずれも第1四半期としては過去最高を更新した。
ディスコは2025年7月17日、2025年度第1四半期(4月〜6月)決算を発表した。売上高は前年同期比8.6%増の899億円、営業利益は同3.3%増の344億円、純利益は同0.2%増の237億円で増収増益だった。電気自動車(EV)需要が減退する一方、生成AI向けの装置需要が継続していることから高水準の出荷が続いた。売上高、営業利益、経常利益、純利益はいずれも第1四半期としては過去最高だという。
収益性については、高付加価値製品が貢献。GP(売上総利益率)率は、為替影響で前年同期比微減とはなったが、68.1%と高水準を維持した。コスト面では人件費や研究開発などの販売管理費が増加したが、売上高増がコスト増加分を吸収し、営業利益は前年同期比で増益となった。
市場動向と連動性が高い出荷額も、2025年度第1四半期は生成AI向け装置の出荷が好調で1111億円と四半期最高を記録した。具体的には生成AI向けの広帯域メモリ(HBM)およびパッケージング技術向けの装置が堅調で全体を押し上げた。
2025年度第1四半期の出荷額における用途別の割合を見ると、ダイサー(ブレードダイサー、レーザーソー)では、EV需要減速などによってパワー半導体向けが減少。ICは、生成AI向けを中心にメモリが大幅に増加した。グラインダーも同様にパワー半導体向けはEV需要減退などを背景に減少したが、ICは生成AI向けを中心に、メモリ、ロジックが大幅な増加となった。
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