OKIとEfinixが提携、FPGAの回路設計とEMS事業で:搭載機器の試作、量産まで対応
OKIと米Efinix(エフィニックス)は、Efinix製FPGAの論理回路設計や設計済みのFPGAを搭載したAI機器の設計・生産サービス事業を展開していくことで合意した。今回の提携により両社は、顧客基盤の拡大を目指す。
OKIは2025年7月、米Efinix(エフィニックス)と提携し、Efinix製FPGAの論理回路設計や設計済みのFPGAを搭載したAI機器の設計・生産サービス事業を展開していくことで合意した。今回の提携により両社は、顧客基盤の拡大を目指す。
左からEfinixの中西郁雄氏とOKIの前野蔵人氏[クリックで拡大] 出所:OKI
Efinixは、競合製品に比べ消費電力や性能、フォームファクターなどに優れたFPGA「Titanium」を供給している。Titanium デバイスとしては現在、ロジックエレメント(LE)数が35K〜1M個の製品がある。また、Efinix統合開発環境として、RTLからビットストリームまでの完全なFPGAデザインスイートを用意した。今回の提携により、EfinixはFPGAの供給と設計サポートを行い、日本市場における顧客の獲得を狙う。
OKIは、設計から製造、信頼性試験に至るまでモノづくりをワンストップで提供するEMS事業を20年以上も展開している。FPGAの論理回路設計も独自のIPなどを活用し、多くの実績とノウハウを蓄積してきた。
そこでOKIは、Efinix製FPGAについても論理回路設計に加え、搭載AI機器の設計、試作、量産まで受託するEMSサービスを始めることにした。医療機器や半導体製造装置に向ける。2027年度には関連ビジネスで年間10億円の売上高を目指す。
半導体製造ライン向け化学分析サービスを開始、OEG
OKIエンジニアリング(OEG)は、群馬県高崎市に化学分析拠点「高崎ラボ」を開設し、「半導体製造ライン向け化学分析サービス」を2025年7月4日より始めた。半導体の品質に影響を及ぼす可能性が高い不純物に特化した化学分析サービスを行う。
Arm搭載AI半導体の迅速な開発を支援、OKIアイディエス
OKIアイディエス(OIDS)は、Armと「Arm Approved Design Partner」契約を結んだ。Armアーキテクチャを搭載したASIC/LSIの開発を計画している顧客に対し、OIDSはFPGAを活用したプロトタイプの開発・検証サービスを提供していく。
InP系結晶薄膜素子を300mmシリコンウエハーに転写
OKIは、素子にダメージを与えることなく異種材料集積を可能にするタイリング「CFB」技術を開発した。実験では直径50mm(2インチ)のInPウエハー上に形成したInP系結晶薄膜素子を剥離し、300mm(12インチ)シリコンウエハー全面への転写に成功した。
フォトダイオードをSiC上に接合、高出力テラヘルツデバイスを実現
OKIとNTTイノベーティブデバイスは共同で、異種材料接合によって高出力テラヘルツデバイスを高い歩留まりで量産できる技術を確立した。この技術を用い、6Gや非破壊センシングに用いられるテラヘルツデバイスの量産を2026年より始める。
板厚7.6mmで124層、HBMウエハー検査装置用PCBを開発
OKIサーキットテクノロジーは、広帯域メモリ(HBM)向けウエハー検査用に124層プリント配線板(PCB)を開発した。板厚を7.6mmに抑えたままで、従来比15%の多層化に成功した。
放熱性が55倍に 凸型銅コインを埋め込んだ高多層PCB
OKIサーキットテクノロジー(OTC)は、「凸型銅コイン埋め込み高多層PCB(プリント配線板)技術」を開発した。銅コインを用いない従来のPCBと比べ55倍の放熱性を実現した。空冷技術を利用できない小型装置や宇宙空間で活動する機械などに向ける。
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