マクセルは8月、同社のセラミックパッケージ型全固体電池を使用した電源モジュールが、SUBARUの群馬製作所 大泉工場の産業用ロボット/コントローラーに搭載され、テスト運用が開始されたことを発表した。産業廃棄物の低減や電池交換作業の削減などの効果が期待される
マクセルは8月、同社のセラミックパッケージ型全固体電池「PSB401010H」を使用した電源モジュールが、SUBARUの群馬製作所 大泉工場(群馬県大泉町)で使用されている産業用ロボットおよびコントローラーに搭載され、同月よりテスト運用が開始されたことを発表した。
PSB401010Hは、製造現場の過酷な環境下でも繰り返し使える二次電池で、マクセルはこれを使用した電源モジュールを開発している。
自動車の製造工程においてファクトリーオートメーションを実現する産業用ロボットには、停電時のメモリやリアルタイムクロック(RTC)で用いるバックアップ用電源の多くに一次電池を搭載しているため、1〜2年程度の期間で定期的な電池交換が必要となる。
そこで10年以上の長寿命が期待でき、安全性も高い全固体電池モジュール搭載機器を運用することで、電池交換作業による工数や電池廃棄物の削減を図れるという。
今回、SUBARUのエンジンやトランスミッションの生産拠点である大泉工場の産業用ロボットに全固体電池を搭載し、テスト運用をスタート。同工場では産業廃棄物の低減、交換作業の削減などの効果が期待される。
マクセルでは本テスト運用を起点に、SUBARUや他モノづくり企業に対して全固体電池モジュールの適用拡大を目指すとともに、長寿命/高耐熱/高出力/大容量の4つの軸で、高性能で信頼性の高い全固体電池やモジュールの開発を進めるとしている。
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