WSTSによると、2025年第2四半期の世界半導体市場は前四半期比で7.8%増、前年同期比では19.6%増の1800億米ドルだったという。前年同期比18%を超える成長は6四半期連続だ。
SIは、2025年上半期の半導体市場の成長が「年間二桁成長をほぼ確実なものとしている」と言及。複数の予測(下図)をみても、2025年の前年比成長率は14〜16%の範囲に収まっているという。WSTSは2025年第2四半期のデータに基づき、同年6月時点の予想成長率を11.2%から15.4%に上方修正している。SIは、グローバル貿易の不確実性から慎重な姿勢を維持しつつも、5月時点の予測である7%から13%に引き上げた。
なお、米国の相互関税政策がグローバル貿易に与える影響については、関税の威嚇や実施される関税の頻繁な変更のため予測が困難だと指摘。2025年4月に中国に対し最大145%の関税を課すとした後、同年5月にはその適用を90日間凍結し、30%に設定。さらに同年8月には凍結措置を同年11月まで延長するといった対中関税の変遷を例示し説明している。
また、半導体輸入に関税100%を課すとする米国の発表についても、計画の詳細が発表されておらず、「極めて不透明」と説明。SIは、「現在の半導体市場は堅調だ。グローバルな貿易摩擦は重大な懸念材料だが、現時点では意味のある影響は与えていない。トランプ政権の関税による脅し脅威は、シェークスピアの『マクベス』の言葉を借りれば「sound and fury, signifying nothing.(和訳:騒がしく怒りに満ちた、しかし、何ら意味のないもの)」になる可能性がある」とコメントしている。
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