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Xiaomi 15S Proを分解、10年かけて磨き続けた半導体開発力この10年で起こったこと、次の10年で起こること(96)(4/4 ページ)

» 2025年09月16日 11時30分 公開
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3nmモバイルプロセッサを比較

 図7は2025年9月前半の3nmモバイルプロセッサの比較である。Appleがちょうど「A19」プロセッサを発表したのであくまでも9月前半とする。凸凹はあるもののXiaomi XRING O1はほぼ横並びの関係となっている。Xiaomiは既に次世代のXRING O2を開発中との情報もあるので、2026年にはぜひ本コラムのアップデートを行いたい。

図7:3nmモバイルプロセッサの比較 図7:3nmモバイルプロセッサの比較[クリックで拡大] 出所:テカナリエレポート

 図8は2022年のXiaomiのカメラAIプロセッサ「Surge C2」の様子である。Xiaomiは2017年に自社開発のスマートフォン向けプロセッサ「Surge S1」を製品化し、当時のエントリースマートフォンに搭載した。しかしSurge S1はあくまでもコスト対策のエントリー仕様である。2022年のSurge C2は高度なカメラ処理のための専用アクセラレーターだ。Xiaomiは今回報告のXRING O1 3nmで突如、半導体自社開発を行ったわけではなく、10年近くかけて半導体開発を進めてきたわけだ。2017年のエントリー向けからスタートし、8年後にはスーパーハイエンドに至っている。Xiaomiは今後も目が離せない半導体開発メーカーの1社になっている(他にも何社もあるけど)

図8:カメラAIプロセッサ「Surge C2」の様子 図8:カメラAIプロセッサ「Surge C2」の様子[クリックで拡大] 出所:テカナリエレポート

 次回は、ドローンを3機種報告する予定です。

執筆:株式会社テカナリエ

 “Technology” “analyze” “everything“を組み合わせた造語を会社名とする。あらゆるものを分解してシステム構造やトレンドなどを解説するテカナリエレポートを毎週2レポート発行する。会社メンバーは長年にわたる半導体の開発・設計を経験に持ち、マーケット活動なども豊富。チップの解説から設計コンサルタントまでを行う。

 百聞は一見にしかずをモットーに年間300製品を分解、データに基づいた市場理解を推し進めている。


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