今回は、Micron Technologyの2025会計年度第4四半期(2025年6月〜2025年8月期)の四半期業績を紹介する。
半導体メモリの大手メーカーであるMicron Technology(以降はMicronと表記)は2025年9月23日(米国時間)に、2025会計年度第4四半期(2025年6月〜2025年8月期)の四半期業績を発表した。同社の会計年度は9月を期初、8月を期末としている。標準的な会計年度の四半期と比べ、期末月が1カ月早い。このため、半導体メモリ大手の業績を予測する先行指標としての意味合いを有する。
2025会計年度第4四半期(2025年6月〜2025年8月期)の売上高は前四半期比(前期比)21.7%増、前年同期比46.0%増の113億1500万米ドルである。四半期の売上高は、2四半期続けて過去最高を更新した。
2025会計年度第4四半期(2025年6月〜2025年8月期)の営業利益はGAAPベースが前四半期比68.5%増、前年同期比では2.4倍の36億5400万米ドル、Non-GAAPベースが前四半期比58.8%増、前年同期比では2.27倍の39億5500万米ドルとなった。
2025会計年度第4四半期(2025年6月〜2025年8月期)の売上高営業利益率はGAAPベースが32.3%、Non-GAAPベースが35.0%である。それぞれ前期(前四半期)から1.0ポイント増、8.2ポイント増となった。
次は事業部門(Business Unit)別の売上高を見ていこう。なおMicronは2025年4月17日(米国時間)に、事業部門の再編成を発表した。2025会計年度第4四半期(2025年6月〜2025年8月期)の決算は、再編成後では初めての業績発表となる。
2025会計年度第3四半期までの事業部門は、「CNBU(Compute and Networking BU)」(コンピューティングとネットワーキング)、「MBU(Mobile BU)」(モバイル)、「SBU(Storage BU)」(ストレージ)、「EBU(Embedded BU)」(組み込み)の4つで構成されていた。同年度第4四半期以降も、事業部門の数は4つで変わらない。
再編成後の事業部門は、「CMBU(Cloud Memory Business Unit)」(クラウドメモリ)、「CDBU(Core Data Center Business Unit)」(コアデータセンター)、「MCBU(Mobile and Client Business Unit)」(モバイルとクライアント)、「AEBU(Automotive and Embedded Business Unit)」(自動車と組み込み)である。
CMBUは、大規模ハイパースケールクラウド向けのメモリソリューションとデータセンター向けのHBM(high bandwidth memory)を扱う。2025会計年度第4四半期(2025年6月〜2025年8月期)の売上高は前四半期(前期)比34%増、前年同期比214%増の45億4300万米ドルである。
CDBUは、OEMデータセンター向けメモリソリューションと、すべてのデータセンター向けストレージソリューションを扱う。2025会計年度第4四半期(2025年6月〜2025年8月期)の売上高は前四半期(前期)比3%増、前年同期比23%減の15億7700万米ドルである。
MCBUは、モバイルとクライアント向けのメモリソリューションとストレージソリューションを扱う。2025会計年度第4四半期(2025年6月〜2025年8月期)の売上高は前四半期(前期)比16%増、前年同期比25%増の37億6000万米ドルである。
AEBUは自動車と産業、民生向けのメモリソリューションとストレージソリューションを扱う。2025会計年度第4四半期(2025年6月〜2025年8月期)の売上高は前四半期(前期)比27%増、前年同期比17%増の14億3400万米ドルである。
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