台湾の市場調査会社TrendForceによると2026年第1四半期(1〜3月)、従来型DRAMの契約価格は前四半期比55〜60%上昇する見込みだという。従来型DRAMは2025年第4四半期にも同45〜50%の上昇を見せていた。
台湾の市場調査会社TrendForceによると従来型DRAMの契約価格は、2026年第1四半期(1〜3月)に前四半期比55〜60%上昇する見込みだという。同価格は、2025年第4四半期にも45〜50%の上昇を見せていた。
DRAMサプライヤー各社が、AIサーバ―需要に向けて先端プロセスと新規生産能力をサーバ向けおよび広帯域メモリ(HBM)に再配分し続ける見込みであることが要因だ。TrendForceは「このシフトは他市場の供給を大幅に制限し、従来型DRAMの契約価格を前四半期比で約55〜60%上昇させる」と述べている。
TrendForceは、ノートPC出荷の減速やスペックダウンの可能性によるメモリ需要の鈍化にもかかわらず、PC用DRAM価格は第1四半期に急騰すると予測している。DRAMサプライヤーはPCメーカーとモジュールメーカーへの供給を同時に減らしていて、一部PCメーカーは、モジュールメーカー経由でより高値でのメモリ調達を余儀なくされているという。こうした状況から、DRAMサプライヤーのモジュール価格が上昇し、PC用DRAM価格が大幅に押し上げられる見込みだ。
AI推論主導のインフラ開発が米国拠点のクラウドサービスプロバイダー(CSP)の調達を引き続きけん引し、サーバ用DRAMの需要は増加。DRAMサプライヤーのビット供給増加分の大部分をCSPが獲得しているという。現在、DRAMサプライヤーの在庫が枯渇状態に近づき、出荷増加がウエハー生産増に完全に依存する状況となっていて、供給の逼迫はさらに深刻化。結果としてサーバ用DRAM価格は、2026年第1四半期に前四半期比60%超の上昇が見込まれるという。
モバイル用DRAMについても、スマートフォンブランドは季節的な需要減退期にメモリ需要が低下する傾向にあるものの、DRAM供給のひっ迫は短期的に緩和されず、今後数四半期で契約価格がさらに上昇する可能性があるとしている。このため、各スマホブランドは、2026年第1四半期も積極的な調達活動を継続。LPDDR4XとLPDDR5X市場はいずれも供給不足が続き、リソース配分が不均等になる見込みで、これが価格上昇を支える要因になるという。
グラフィックス用DRAMは、NVIDIAの「RTX 6000」シリーズの販売目標の下方修正や一部PCメーカーの出荷削減を受け、需要が軟化しているという。ただし、同じプロセス技術を採用するDDR5の生産能力不足によって供給制約は継続しているため、価格上昇が続いているとしている。
TrendForceは「DRAM全体の供給ひっ迫にもかかわらず、消費者向けバイヤーは2026年第1四半期における優先調達権の確保と将来の供給不足リスク軽減のため、追加コストを支払う用意がある。ただ、一部DRAMサプライヤーの慎重な生産能力拡大と高密度製品への生産割り当ての必要性から、短期的には供給が需要を下回り、価格上昇が継続する見込みだ」と述べている。
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